この記事は「[乳がん体験記 原さん編③]細胞診、組織診の結果から告知まで」の続きです。
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私の乳がんの特徴は
〇癌の大きさ5mm
〇ホルモン感受性陽性(ホルモン治療が良く効くタイプ)
〇医師からは「手術してみないと断定できませんが、おそらくステージⅠ」と言われました。
〇温存手術可能
医師からは「癌が左胸の脇に近いところなので、腫瘍とその周囲を1cm余分に切除しても乳房の形はそれほど崩れないだろう」と絵を描きながら説明してもらいました。そして、術後は放射線治療とホルモン治療を予定していることも同時に言われました。
先生がカレンダーを見ながら、手術の日取りを決めようとしたとき、私は言いました。
「あの、先生ちょっと待ってください。」
健診からの流れで当然のようにこの病院で診察して頂いていましたが、ベルトコンベヤーでどんどん流されているような感じが嫌だったのです。
先生やスタッフ、病院に不満があったわけではありません。先生はとても話しやすい方ですし、病院もきれいです。でも命にかかわる病、会社に近いなどの安易な理由で決めて良いものか、もっと症例数の多い病院で治療したほうが良いのではと思い始めました。また一度立ち止まって考える時間も必要でした。
私は、恐る恐る「セカンドオピニオンを受けたいのです。」と言いました。
実は、病院ランキング本を本屋で立ち読みして、セカンドオピニオンを受ける病院の見当はつけていました。どの本でも乳がん部門で上位3位に入っているAクリニックです。講演会や患者会の活動もあり、それも心強いかもと思いました。
先生が気を悪くされないか心配でしたが、笑いながら
「僕もその先生がなんて言われるか興味あるから、また教えてね。」
と快く承諾して下さいました。
早速、Aクリニックに予約を入れました。セカンドオピニオンは診察時間最後の時間帯になるとのことでした。画像や資料を持参し、数日後に訪れたAクリニックは白とピンクを基調にした綺麗な病院でした。
診察内容はまずエコーで乳がんがあるかどうかのチェックを行いました。エコーを取りながら、安心させようと思ったのか
「シコリがどこにあるか良くわからないわ。大丈夫なんじゃないの」
と言われました。残念ながらすでに癌と診断されているので、慰めにはなりません。セカンドオピニオンで来ていることを知らないのかと思いました。
その後、待合室に戻りしばらく待たされた後に再び診察室に呼ばれると、先ほどの医師とは違う若い女医さんがいらっしゃいました。身内に癌患者がいるかなどの問診がありました。
このAクリニックには日生病院にはない「マンモトーム生検(細胞診や組織診よりも多く組織を取るため、より確実な診断が可能)」が出来ることをHPで見たので、受けられないか聞いてみました。先生は、結果は組織診と同じと思うし、それにそんな保険の無駄遣いみたいなこと、とやんわり断られました。確かにおっしゃる通りで、断られて当然ですが、その言い方にちょっとしょんぼりしてしまいました。
私は、これで診察は終わりかと不安に思いましたが、この後に院長先生の診察とのことでした。
また待合室に戻り、少し待った後いよいよ院長先生の診察でした。ここに来た目的は病院選びの他に、わきのリンパ節郭清についての意見を聞きたかったのです。
リンパ節郭清はがんが全身に広がるのを防ぐために脇の下のリンパを切除する手術ですが、この手術をしても生存率は変わらないと他院のサイトに載っていたからです。
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