「授乳をすると乳癌のリスクが減少する」という研究は多数の研究機関から発表されています。
例えば米国がん研究協会は「授乳が乳癌の予防的な役割を持つことは確実です」と言っています。
2002年の47件の疫学研究にもとづく国際的なプール分析(合計で50,302件の症例と96,973件の対照群が含まれる)によって、授乳期間12カ月ごとに乳がんリスクの4.3%の有意な低下が見られるという結果が得られました。
また、2007年の世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)の報告書で行われたメタ分析(4件のコホート研究と37件の症例対照研究にもとづく)では、授乳期間5カ月ごとに2%の乳がんリスク低下が示され、乳がんに対して授乳が予防効果を持つことは「ほぼ確実」と結論づけました。
国立がん研究センターのホームページより引用
他にも米カイザーパーマネンテという医療保険会社が「6か月以上授乳で子育てした女性が乳癌になった場合、治療後の再発リスクが30%減少する」と発表しています。
以上の研究は海外のものですが、日本でも国立がん研究センターが授乳と乳癌の関係について発表しています。
以下の表の5例は別々の研究ですが、「乳癌」と「授乳経験or授乳の期間」の関係について示しています。
文献番号1では「授乳期間が長ければ長いほど乳癌のリスクが低くなることは有意である。そして授乳経験があれば乳癌のリスクが38%減るが、有意ではない」と結論付けています。
「有意」「有意ではない」とは難しい表現ですが、「確実」か「確実ではない」かの違いだと思ってください。
上の例であれば「授乳期間が長ければ乳癌のリスクが減ることは確実です。授乳経験があれば乳癌のリスクが38%減る可能性があるが、断定はできない」と言う意味です。
文献番号3では「25カ月以上授乳して育てた経験がある女性の乳癌のリスクが40%減少するが、有意ではありません」と結論付けています。
文献番号4と文献番号5では「授乳経験があると乳癌のリスクが減ることは有意である」と結論付けています。
「有意である研究」や「有意ではない研究」を見てきましたが、最終的な国立がん研究センターの結論としては授乳によって乳癌のリスクが減ると言っています。
今回のレビューから、日本人において授乳が乳がんリスクを低下させる可能性があると結論します。
国際的な評価では、生物学的な根拠もふまえて、授乳が乳がんリスクを低下させると結論づけているものもありますが、今回の結論はそうした評価と矛盾するものではありません。
国立がん研究センターのホームページより引用
色々な研究機関が授乳で乳癌のリスクが減るって言っているのだから、やらないともったいないです。
北斗晶さんのアメブロを読みましたが、ほとんど授乳経験はなかったようですね。
数か月の授乳経験はあるようですが、その期間も粉ミルクの方が多かったと言っています。
「母乳があまり出なかった」と言っているので仕方がないことですが、もう少し長く授乳をしていれば北斗さんの乳癌は防げたかもしれません。
女性の皆さんは乳癌予防のためにも母乳で育てましょうね。
健之介が約6ヶ月、誠之介が約3ヶ月で母乳は完全ストップ。元々、大して出ないから…お腹が空いて泣くから、粉ミルクと混合にして。それも…哺乳瓶のシリコンの乳首が初めは吸えなくて大変な思いをしたり、出なくてもおっぱいを吸わせた方がいいって言われたり…アメブロより引用
[参考記事]
小林麻央ちゃん母乳あげ続けてたけど
亡くなってしまいましたし
関係ないのでは?