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[乳がん体験記 佐藤さん編⑤]乳がんの手術後の放射線治療

 

前回の記事「乳がん体験記 佐藤さん編④乳がんの手術(術後の写真あり)」は術後、取り残した癌があることが判明し再手術を勧められたが断って、放射線治療を選択したことが書かれています。

……………体験記はここから

すぐに放射線治療になると思って放射線科に行ったのに最初の受診は病院の紹介のみ。手術した大阪府立成人病センターの放射線科は患者数が多く、難しい照射以外は患者を受け入れていないため、乳がん患者のほぼ全員が外部治療になると説明がありました。

それで仕方なく、自宅から近い大阪府立系列の病院を紹介され受診することになりました。新しい病院でも1回目は医師から治療説明のみ、2回目は放射線治療の検査と準備、3回目でやっと治療開始でした。

受診2回目の放射線治療の準備はどこに照射するか決定するためにCT検査をしました。同じ位置に毎回照射するための目印を付けるためです。

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この印は消えやすいため強く洗わないようにすることと
印は消えても決して自分で書き足さないようにと言われました。特殊な皮膚用のインクを使っているので、家庭用のマジックだと照射に影響が出るとのことです。

そして、受診3日後にやっと放射線治療が始まりましたが、月曜から金曜までの5日間を6週間に渡って行なわれました。断片陽性(手術で取り残しの癌)だった私の照射線量は通常より1000cGy多い6000cGyでしたので、少し不安を感じましたが、仕方がないと諦めました。

放射線治療は身体に付けた丸い印に吸盤(レーザーの照準を合わせるためのモノ)を付けた後に10分ほど照射が行なわれましたが、寝ているだけで苦痛は全くなかったです。

身体的な苦痛はなかったものの、変形してしまった胸を放射線技師に見られることには最後まで慣れなかったし、放射線治療中はワキのムダ毛脱毛はしないように注意されていたので生えたままでいたのは恥ずかしかった(笑)

20回目(4週間目の終わり頃)の照射が終わった頃に照射している部位の皮膚が乾燥してオレンジ色になっていることに気づきましたが、照射終了後に徐々に薄くなって3か月ほどで元に戻りました。

病院にいる時間は1時間程度で通院時間も入れても2時間程度なのですが、放射線治療のせいなのか分かりませんが、抗がん剤もしていないのに痩せてきていたために体力的に本当に大変でした。放射線治療は昔、入院して受けていたと聞きましたが、身体の負担を考えると納得できます。

放射線治療を休むと効果が薄れて期間も延長になるということを医師から忠告を受けていたので、小学校でアルバイトしている私は職場でインフルエンザなどの感染症にかからないか不安でした。

このように放射線治療は大変でしたが、放射線科に通って良かったこともあります。待合室にいる方はガン患者とその付き添いだけだったので、泣き言をこぼしても共感してもらえたことです。私は積極的に話しかけていましたので、咽頭癌のガン友ができて楽しく通院できました。

ガン友とは治療後も交流がありましたが残念ながら1年後に亡くなってしまいました。私は追加切除に加えてホルモン療法も拒否しているのに、生きていることは運がいいのかと思ってしまいます。

放射線治療後2年間は乳房の再建はできないから、ワコールで乳がん患者用のブラジャーをオーダーで作ったりして、乳がんも楽しもうと思い始めていました。

再発はしないと思いたいが、万が一のために今まで隠していた人にも放射線治療後に実はガンで手術したことを伝えました。いつでも会えるだろうと思っていた友達にも連絡をして会ったり、私の病気がきっかけで集まる会ができたり、これまでとは違う人生になったと思います。もちろん良い意味で、違う人生になったと思います。

………………..体験記事はここで終わり

続きは

「乳がん体験記 佐藤さん編⑥乳房再建手術までの道のり」

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