2013年5月20日の国会で子宮頸癌ワクチンに関する質疑応答が行われました。
質問しているのは生活の党の元議員 はたともこさん(薬剤師の資格あり)で、答えているのは厚生労働省 前健康局長 矢島鉄也さんです。
その質疑応答をできるだけ忠実に再現します(省略している箇所もあります)。
話し言葉ですので、読みにくい箇所があることはご勘弁ください。
はたともこ
3月28日の厚生労働委員会で私が質問した日本人女性のHPV(ヒトパピローマウイルス)16型、18型の検出率に対して、矢島鉄也局長は16型は0.5%、18型は0.2%と答弁されました。
また、HPVに感染しても90%は自然排出されると答弁されました。
さらに持続感染して、前がん病変の初期段階である軽度異形成になっても90%は自然治癒すると答弁されました。
これらの答弁に間違いありませんか。
……………..[補足]………………….
〇子宮頸癌ワクチンはHPV16型、18型を予防するために作られています。
〇異形成は子宮頸癌になる前段階です。
異形成は軽度(CIN1)、中等度(CIN2)、高度(CIN3)と進行し、それがさらに進むと上皮内癌(CIN3)になり、最終的には浸潤癌になります。
上皮内癌は頸部の上皮内の癌で内部にまで入り込んでいない癌。
………………………………………………
厚生労働省健康局長 矢島鉄也
日本人女性のHPV16型、18型の感染割合は16型0.5%、18型0.2%という報告が日本の研究機関が海外の医学系雑誌に投稿したものの中にあります。
HPVに感染しても90%は自然排出される件につきましては米国におけるデータで90%が2年以内に検出されなくなる報告があります。
若い女性の軽度異形成についてはイギリスの医学雑誌ランセットの2004年のデータによりますと3年以内に90%は自然治癒します。
はたともこ
HPVワクチンは16型、18型のみ有効ですが、日本人の感染率は合計0.7%です。
さらに、HPVに感染しても90%は自然排出される。
軽度異形成になっても90%は自然治癒する。
ということは単純計算して0.7×0.1×0.1ですので0.007%です。
つまり、日本人女性が16型、18型の中等度、高度異形成の前がん病変に至る人は10万人に7人である。
このワクチンは16型、18型の中等度、高度異形成を予防するという目的で承認されているので、この数値(10万人に7人)から判断するとこのワクチンの必要性は低い。
軽度異形成では経過観察し、中等度異形成に至る段階で治療すれば大部分は治癒するとの私の質問に対して矢島局長は中等度異形成ののち、CIN3(高度異形成、上皮内癌)の段階に至った時に病変部を子宮円錐切除で取り除けば100%治癒すると日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインに記載されていると答弁されましたが、これに間違いないですか
厚生労働省健康局長 矢島鉄也
中等度異形成の後のCIN3の段階ですが、高度異形成ですとか上皮内癌においては子宮円錐切除を行なうと治癒率は100%だと日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインで示されています。
はたともこ
ということは矢島局長、健診によりHPVの持続感染による軽度、中等度、高度異形成が発見されれば前がん病変の段階で完治するので定期的な併用健診(細胞診とHPVDNA検査)で子宮頸癌は予防できるということで間違いないですね
…………[補足]…………………….
細胞診とは子宮頚部の表面を綿棒か何かでさすって細胞を採取し、顕微鏡で調べます。
HPVDNA検査は細胞を採取した後、どの種類のHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しているのかを調べる検査です。
HPVは100種類以上に分類できますので、どの型のウイルスに感染しているのかを調べます。
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厚生労働省健康局長 矢島鉄也
併用健診に関しては死亡率などに関して期待をしています。
どれだけ減らせるかはさらなる治験が必要です。
以上です。
この質疑応答の中で「日本人女性のHPV16型、18型の感染割合は16型0.5%、18型0.2%」という部分がありますが、これを発表した機関は琉球大学です。
琉球大学は子宮頸癌ワクチン製造会社からお金を貰っていなかったんですね(笑)
貰っていたら、こんなことは研究はやりませんから。
とにかく製薬会社はお金を使った戦略が上手いです。
子宮頸癌ワクチンの副作用を審議していた「厚生労働省 副反応検討部会と安全対策調査会」のメンバーの7割が製薬会社からお金を貰っていたことはご存知かと思います。
この時の結論は製薬会社の思惑通り、「副作用ではなく、ただの気のせい」で済まされてしまいました。
なんで、お金を貰っているメンバーを調査委員会に選んでいるの、国民をバカにしているのかな(笑)
どんどん信頼が無くなる厚生労働省。
[参考記事]
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