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私が睡眠導入剤により受けた副作用は悪夢と一過性前向性健忘

この記事は30代の女性に書いていただきました。

……….

 2年前、仕事のストレスなどがきっかけで、どうしても寝付きにくい夜が続き、心療内科を訪れました。以前から、不眠のような症状はあったのですが、それまではお酒を飲んだり、就寝前に温めのお風呂に入ったりすることで、やや改善したので、睡眠導入剤のようなものは飲んでいませんでした。

 心療内科に行くのは少し緊張したのですが、私が訪れた病院は、内科と併設されていて、施設も新しく、薬剤師さんもしっかり常駐していてくださったので、安心できました。

 診察してくださった医師からは、まず「マイスリー」という睡眠導入剤を処方されました。それを飲んでみると、確かにふわっとした感覚に襲われ、いったんは眠りにつくことができたのですが、2時間ほど経つと自然と目が覚めてしまい、それから寝られなくなることが何度も続きました。

 更に、ある朝起きてみると、冷蔵庫にあったはずのお菓子がなくなっていました。不思議に思うと、なんとゴミ箱にその食べ残しが捨ててありました。隣で寝ていた家族に聞くと、私が夜中に起きだして、キッチンへ何かをしに行ったとのことでした。そのことを全く覚えていなかったことに恐怖を覚え、次回の診察の時に、医師に報告しました。医師によると、その症状は睡眠導入剤による一過性前向性健忘です。

 そこで新しく処方されたのが、「ベルソムラ」でした。

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ベルソムラの効果

 ベルソムラは睡眠導入剤のなかでも、比較的新しいタイプの薬です(2014年発売)。マイスリーやハルシオンといった、これまでの他の導入剤の服用で、私のように「一過性前向性健忘」といわれる症状が出やすい患者にも安心して処方できるお薬ということでした。また、医師には依存性も低いので、続けて飲んでも心配がいらないということを言われました。

 初めて服用してみた感想としては、確かによく眠れるな、ということです。途中で覚醒することもほぼありませんでした。結局服用した日は、ベッドに横になっていると、すっと就寝できたので、効果はかなりあったのだなと思います。また、マイスリーを飲んだ時のように、ふわっとした感覚、ふらつきのようなものも全くと言っていいほど感じませんでした。

 まとめると、効果としては、これまでの睡眠導入剤(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)で、一過性前向性健忘やふらつきといった症状が出て、危険を感じたことのある人でも服用しやすい、ということが挙げられるでしょう。

ベルソムラの副作用

 一方で、私がベルソムラを服用して感じた副作用については、大きく二つありました。

 一つ目は、「翌日の日中の眠気」です。これは他の睡眠導入剤ににも言えることだとは思いますが、私はマイスリーを飲んだ時よりもベルソムラを服用していた時のほうが、これを強く感じました。

 マイスリーに比べて、半減期といわれる睡眠導入剤の効果が持続する時間が長いことが原因だろうと思います。マイスリーが3時間、ベンソムラは12時間の半減期を持っています。確かに、この半減期が長いおかげで、夜中の中途覚醒はほとんどなかったのですが、翌日、日中仕事をしているときに、少し頭がぼんやりとしたり、眠気に襲われたりすることが、何度かありました。

 また、私の感想ですが、マイスリーに比べると、睡眠に導くまでの時間が長い、つまり即効性に劣る気がしました。そのため、私はベッドに入る2時間ほど前にベルソムラを服用するようにしていました。しかし、うっかりして2時間前に飲み忘れていると、寝るべき時間の直前に服用することになり、寝付く時間が遅くなり、結局、睡眠が足りなくなってしまったこともありました。それが、日中の眠気の一因だったとも思います。

 二つ目の副作用は、「悪夢」でした。これは、個人的には、日中の眠気よりも深刻な問題でした。私が見た酷い夢の例です。

〇まさに空襲を受けている地域で、逃げ惑う
 どこかの戦地で、一市民として空爆を避けながら一夜を明けなければならないという夢でした。その自分がいる荒廃した街の様子や、敵の様子を、非常に鮮明に覚えています。目覚めたときは、全身が冷や汗でびっしょりでした。

〇制限時間内に山から下りなければならないのに、下りられない
 これもどこかの山頂で、私が怯えているシーンから始まっていました。なぜか制限時間が与えられていて、早く下山しなければならないのに、怪しげな人物や、障害物に阻まれて、進むことができず、とても焦るという内容でした。隣で寝ていた家族によると、かなり、うなされていたようです。

 この他にも、酷いときは毎日のように悪夢に襲われました。このことを医師に相談したところ、ベルソムラで悪夢を見る人は一定数いるようでした。

その後の経過

 上記のような副作用があったため、医師に相談したところ、服用量を以前の4分の3に減らしてもらうことにしました。それでも睡眠導入剤としての効果に変化はなかったものの、悪夢も変わらず続いてしまったため、いったん服用を止めました。

[参考記事]
「睡眠導入剤の副作用で異常行動。コンビニに行ったことを覚えていない」

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