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睡眠導入剤の副作用で異常行動。コンビニに行ったことを覚えていない

この記事は40代の男性に書いていただきました。

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■ロヒプノールを処方された理由

 憂鬱感がひどく眠れない日が続いたため、思い切って精神科を受診しました。うつ病の診断がつき、最初に処方されたのは抗精神病薬であるドグマチールと、睡眠導入剤のハルシオンでした。

 ハルシオンはとてもよく効く薬でした。睡眠導入剤の中でも超短期型に分類されていて、服用してわずか数分で全身がだるくなって睡魔に襲われ、気がつくと眠っています。

 ところが効果があったのは最初の数ヶ月だけでした。薬に慣れてしまったのか、体は相変わらず怠くなるものの、眠りにつけないことが増えました。もしウトウトしたとしても、2、3時間で目が覚めてしまいます。一度起きてしまうともう眠ることができません。そのまま朝を迎え、疲れがとれないまま出社するか、仕事を休むことが増えました。

 そのことを医師に相談すると、ハルシオンに加えて新たにロヒプノールが処方されました。これは短期型の睡眠導入剤で、ハルシオンよりも効果が持続するとのことでした。おかげで朝までぐっすり眠れるようになりました。でもそう思っていたのは、実は私だけだったのです。

■夕べの出来事を覚えていない

 睡眠導入剤は言うまでもなく、夜に眠りにつく前に服用するものです。「ベッドにつく直前に飲むように」。これはハルシオンだけを処方されていたときから、医師から注意されていたことです。

 しかし現実にはこれはなかなかむずかしいことです。服用してから、歯を磨いていなかったことに気づいたり、細々とすることがあります。そうでなくても、妻と少し言葉を交わしたりしてからベッドにもぐり込むのが常でした。

 ロヒプノールが処方されるようになってからも同じように、しばらく何気ない世間話をしてからベッドにつきました。ロヒプノールのおかげで、今度は途中で目覚めることなく、朝まで眠ることができます。

 しかし翌日妻に言われたことが私には信じられませんでした。私の感覚ではわずか5分か10分のつもりでしたが、私は現実にはなんと2時間もしゃべり続けていたというのです。言われてみるとたしかに、自分がいつどうやって横になったのか思い出せません。途中で記憶が途切れています。私は自分の小学校時代の思い出を延々と話し続けていたそうですが、そんなことを話した記憶もまったくありませんでした。

■制止を振り切って夜の街に飛び出す

 話を長々と聞かされるだけでも妻にとっては迷惑ですが、私の場合これだけでは終わりませんでした。夜中に突然「コンビニに買い物にいく」「24時間やっているファーストフード店にいく」と言い出すことがたびたびあったようです。いくら止めても言うことを聞きません。制止を振り切って家を飛び出します。

 言われてみればたしかに、どこかで何かを食べたような記憶がかすかにあるのですが、その前後のことはいくら考えても思い出すことができませんでした。

■前向性健忘と異常行動

 医師に伝えたところ、これはロヒプノールの副作用である「前向性健忘」や「異常行動」の可能性が高いとのことでした。妻から聞いた話を総合すると、一種の泥酔状態に似ていると思いました。延々と話を続け、異常な行動に走り、さらに自分ではそのことをまったく覚えていません。

 私はそれほど酒は飲まないほうですが、たとえ泥酔したとしても記憶をなくした経験はありませんでした。自分で自分のしたことを思い出せないというのは、これまで感じたことのない不安であり、恐怖でした。

 しかしこの副作用は、ある程度は軽減することができました。私の場合、ロヒプノールを服用したまま起きていると、健忘や異常行動が生じやすいようです。そこで私は、「就寝の直前」と言わず、もうすっかりベッドに入った状態でロヒプノールを服用することにしました。薬を飲み込むと同時に横になり目を閉じます。いったん眠ってしまえば、たいていは朝まで何も起こりません。これで妻に迷惑をかけることも減りました。

■夢と現実の区別がつかなくなる

 しかしもうひとつ、どうにもならない副作用がありました。それは日中、耐え難い眠気がいつまでも続いたことです。仮眠をとるとしばらくは収まりますが、30分もすると再び睡魔が襲ってきます。

 これが酷くなると、一種の朦朧状態になり、夢と現実の境界が自分でも曖昧になってしまいました。たとえば朝起きて仕事に向かう電車に乗ります。しかし次の瞬間、気がつくと自分は家のベッドの中に戻っています。電車に乗ったと思ったのは夢だったのです。

 また、片づけたはずの仕事が実はまだ手つかずだったり、本を読んでいたはずが、我にかえると手もとから本が消えていたり、出会ったはずの人が現実には会っていなかったりと、不可解なことが頻繁にありました。何かをしているつもりでいても、実際には夢だったとあとで気づくことが多く、生活にも支障をきたしました。

■ロヒプノールの断薬

 その後、諸事情で別のクリニックに転院しました。そこは処方する薬をなるべく少なく軽くするという方針で、ロヒプノールをやめて、効果がより穏やかなユーロジンという睡眠導入剤に変更になりました。

 ロヒプノールの服用を中断すると、人によっては不眠や不安がひどくなるなどの離脱症状が現れるらしく、それを軽減するために少しずつ減薬するようですが、私の場合は急にやめても特に問題はありませんでした。健忘や異常行動、朦朧とするなどの副作用も消え、より楽に日常生活が送れるようになりました。

[参考記事]
「睡眠薬は覚せい剤と同じぐらい恐ろしいって本当なのか」

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