この記事は現在薬剤系の学校に行っている人に書いていただきました。睡眠薬は覚せい剤と同じくらい怖い薬であることはこの記事を読んで理解をいただけると思います。ですので、睡眠薬は軽い気持ちで飲んではいけません。
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気がついたときには依存症になってしまっている
睡眠薬としてサイレース(フルニトラゼパム)やベンザリン(ニトラゼパム)を出されていませんか?心を落ち着かせる薬として、デパス(エチゾラム)やワイパックス(ロラゼパム)を出されていませんか?あなたの処方箋には、「○○○ゼパム」という名前の薬はありませんか?
これらの薬は、うつ病や不眠症に広く処方されている薬です。きっと、最初は飲んで心が落ち着いたり、眠りにつくことができたのではないでしょうか。しかし、だんだん薬が効きづらくなってしまい、気がついたら大量の薬が手放せないということになってはいませんか?
○○○ゼパムという名前の薬(ベンゾジアゼピン系と言います)には、元々強制的に眠らせる力はありません。あくまで頭の活動を抑え、眠気を誘発する薬です。さらに、これらの薬には依存性・耐性がつきやすく、長期で使っていると効きづらくなってしまいます。そうしているうちに、飲まないと眠れないと思えてしまい、眠れない不安感から強いストレスを抱くようになります。
もちろん、元々の処方量では効きづらくなっているので、増薬もされてしまうでしょう。そうするとさらに耐性が生じ、たとえ薬を飲んでも寝れなくなり、また増薬され……と負のスパイラルに陥ってしまいます。これが依存性の完成です。
依存性が完成している頃には、飲んでいる薬の量も多くなっているので、服薬後ふらつくことや転倒することが起こっているかもしれません。また、薬を飲んだ後の事を翌朝思い出せなくなっているかもしれません(前向性健忘)。これらの副作用が起こる可能性がありますので、十分注意が必要です。
○○○ゼパムという薬の長期使用
薬を飲んでいるのに寝れないと言うとさらに睡眠薬の量が増やされるかもしれません。ですが○○○ゼパムという名前の薬は、短期間的なサポートとして使うには優秀な薬なのですが、長期間使い続けると非常に危険な側面をはらんでいます。
まず、頭の回転は鈍くなりますし、吐き気や頭痛、めまいを生じることもあります。無気力になりがちで、なのに睡眠はうまくとれず、記憶障害を起こしたり攻撃的な人格に変貌してしまったりと、危険な精神状態になってしまう可能性があるのです。
ではすぐに薬を完全にやめなければと思ってしまうかもしれませんが、それはそれで問題があります。
○○○ゼパムはやめる時に苦しい
覚せい剤を止める時、幻覚・幻聴が現れるといいますが、急にやめたことによって生じる症状のことを「離脱症状」といいます。○○○ゼパムの離脱症状は、○○○ゼパムを長期に渡って常用し、依存性が形成されてから急に断薬、減薬した時に生じてしまいます。
どのような症状が起こるかというと、睡眠障害、集中力の低下、頭痛、神経過敏、混乱、筋肉痛・凝り、不安・緊張、記憶障害、てんかん発作、パニック発作、吐き気・胸焼け、精神病、手の震え、体重減少、インフルエンザ様症状、発汗、動悸、自殺念慮(死にたくなる)などです。これらの症状は断薬直後だけでなく、時間が経ってから生じることがあり、また良くなったり悪くなったりを繰り返します。
離脱症状は急に断薬した時に特に生じる危険性が高いです。もし、今常用している薬を止めるのでしたら、急に完全に止めるのではなく、医師の指導の下、徐々に減らしていくことが一番です。適切にやめることで、離脱症状は最小限に抑えることができます。ここだけを切り取って読むとまるで覚せい剤のように思えますが、この説明は睡眠薬ですからね(笑)
最初は寝れないから睡眠薬を飲んでいたのに、最終的には「永遠の眠り」についてしまう可能性のある怖い薬であることを自覚してから飲みましょう。笑えない冗談ですが…。
どうしても○○ゼパムを飲まなければいけない時は
○○○ゼパムの薬が効きにくいと感じたら、自己判断で飲む量を増やしたりせず、医師や薬剤師に相談し、きちんと正しい量を飲むようにしましょう。あまりに薬の量が大きく増やされていたり、逆に全く効いている感じがしない場合は、医師との相性が悪い可能性もありますので、セカンドオピニオンを検討してみる必要もあるでしょう。特に、長期間○○○ゼパムという薬を常用し続けている時は、現在の服用量の危険性を考えたほうがいいかもしれません。
○○○ゼパム(ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬)は使われる頻度が多い薬ですが、毒にもなってしまいます。効果が弱くなって不安になったとしても、勝手に増薬したり突然服薬を止めたりしないでください。それこそ、覚せい剤のように酷い脱離症状を誘発してしまいます。どうしてもやめたい時こそ主治医に強く訴えて、減薬や代替医療の相談をしてください。
○○○ゼパムの使用から抜け出すために
○○○ゼパムは抗不安薬または睡眠薬として処方されるということは、この薬を処方されたあなたは強いストレス下でうつ状態になっていたり不眠になっていたりするでしょう。○○○ゼパムの服薬を止めるための近道は、ストレスを緩和すること。薬以外のストレス軽減術が見つかれば、服薬をする必要はなくなるのです。
例えば、カモミールやラベンダーといったハーブが使用されているハーブティには抗不安作用があります。アロマテラピーにも不安緩和ができるものが多数あります。寝れないのでしたら、寝る前のホットミルクもメラトニンの分泌を促進して、不眠を緩和してくれます。まず薬に頼ってしまう前に、また万が一薬を処方されてしまったとしても、代替医療を模索することが脱○○○ゼパムには有効でしょう。
最後にもう一度言いますが、勝手に薬の量を増減させるのがもっとも危険なので、減らしたいと思っても身勝手な断薬はやめてください。それによって覚せい剤のように恐ろしい脱離作用を味わうことになるのですから。
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