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[乳がん体験記 原さん編最終回]乳がん再発の恐怖で大泣き

 

この記事は「[乳がん体験記 原さん編⑩]放射線治療とホルモン治療を開始」の続きです。

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●術後1年目
1年目の健診はまったく問題ありませんでした。毎回健診結果を聞く前は生きた心地がしません。リュープリンの注射(ホルモン治療)は最初は毎月打っていましたが、3ケ月に1度になりました。

また、通常の健診に婦人科の検査が加わりました。経口薬のノルバディックに子宮体癌になる確立が高まる副作用があるため、半年に1度検査を受けなければなりません。乳癌の予防薬で他の癌になるとは皮肉です。

婦人科の主治医には「検査は本来は1年に1度です」と言われましたが、「昔の患者さんで手遅れになった人がいるので半年に1度診察したい」とのことでした。検査は痛みを伴い楽なものではないのですが、仕方がありません。

●術後2年目
2年目の定期検診で、少し事件がありました。マンモグラフィーにまたシコリらしきものが映っていたのです。主治医いわく「恐らく脂肪だと思うけど、念のために針生検をしましょう」

問題なさそうと強調されましたが、こちらとしては悪夢の再来です。結果は1週間後にわかるとのこと。その夜は家に帰って主人に話しながら大泣きしてしまいました。癌になって泣いたのは後にも先にもこの時だけ。再発のインパクトはそれだけ強いものと痛感しました。1週間後の診察の日、ネット検索で再発の情報をいっぱい詰め込んで診察室に入った私に意外な結果が告げられました。

「サンプル摂取量が不十分のため検査できず」

先生いわくたぶん脂肪で大丈夫だから様子をみましょうとのこと。私は一瞬再検査を主張した方がいいのかと思いましたが、精神的にもう疲れていたので、先生に従いました。幸い次回検診時にはこの脂肪の塊は消えていました。

●術後3年目
閉経前と閉経後ではホルモン治療薬が変わります。私の場合、薬で生理は止まっていますが、50歳を過ぎたので、一度本当に閉経しているか調べましょうということになりました。

閉経後に飲む薬は子宮体癌のリスクはなくなりますが、今度は骨粗鬆症のリスクが高まるそうで、骨密度の検査も受けました。副作用のない薬はないのだと本当に思いました。検査の結果、まだ閉経していませんでした。子宮体癌の検査から解放されると期待していたので少しがっかりでした。幸い骨密度は年齢相当でした。

●術後4年目
4年半目の検診時に「5年目で一応治療は終わりです。しかし中にはまったく薬がなくなるのが不安という患者さんもいるので、そういう場合は10年お薬を出すこともできますよ。」と言われました。

私は5年経って無薬の状態になることを指折り数えて待っていたので、驚きました。帰って例のごとくネットで検索すると、最近は10年で良い結果が出ているとの記述もあり…正直迷います。

●術後5年目
5年目の健診も無事終わりついに治療は終了です。あとは半年毎の血液検査と1年毎の健診です。マンモグラフィーは必須、希望すればCTも受けられます。

残念ながら乳癌の場合は5年を過ぎても再発の可能性はゼロではありません。治療が終了しても、日々生活に気を付けて適度な運動と食生活を心がけたいと思います。そして私がもし長生きできたら、病気を機に健康に気を付けるようになったからと、その時初めて癌に感謝出来るのかもしれません。

終わり

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