国立がん研究センターは「糖尿病の人は男性で1.27倍、女性で1.21倍癌になりやすくなる」と発表しました。
糖尿病既往なしの人と比べ、糖尿病既往ありの人では何らかのがんにかかる危険性が男性で1.27倍、女性で1.21倍ほど高くなり、糖尿病と診断されたことのある人はない人に比べ20-30パーセントほど、後にがんになりやすくなる傾向のあることがわかりました。
国立がん研究センターのホームページより引用
糖尿病の人がなりやすい癌の1位は男女とも肝癌です。
2位以下は男性は腎癌、膵癌、結腸癌、胃癌、女性は胃癌、卵巣癌です。
国立がん研究センター以外でも糖尿病と癌との関連を証明した研究があります。
それは福岡県久山町で行われた追跡調査です。
1988年から約20年、追跡調査を行ったところ、糖尿病の期間が長ければ長いほど、癌での死亡率が上がることが分かったのです。
では、なぜ糖尿病の人は癌になりやすくなるのか。
国立がん研究センターによるとIGF-I(インスリン様成長因子1)が増えすぎるからです。
IGF-Iは細胞の成長に欠かせない体内物質ですが、これが増えすぎることで癌細胞をも成長させてしまうのです。
主要な理由の一つとして考えられているのは、糖尿病になると起こる体内の変化です。
すなわち、膵臓から分泌されるインスリンの作用が不足すると、それを補うために高インスリン血症やIGF-1(インスリン様成長因子1)の増加が生じ、これが肝臓、膵臓などの部位における腫瘍細胞の増殖を刺激して、がん化に関与すると推察されています
国立がん研究センターのホームページより引用
足が壊疽したり、失明したりと糖尿病の合併症は認知されていますが、癌にもなりやすくなることはほとんどの人が知りません。
糖尿病になったら人生終わりくらいの覚悟をもって、食生活を見直してください。
[補足]
女性は特に気を付けて欲しいのですが、IGF-Iは乳癌にも関わってます。
牛乳にはIGF-Iが含まれているので、乳製品はほどほどに。
[参考記事]
LEAVE A REPLY