このサイトでは糖尿病の治療法として糖質制限を紹介しましたが、今回は腸内細菌で血糖値を下げる方法について紹介します。
慶応義塾大学の伊藤裕教授によるとバクテロイデス属の腸内細菌は血糖値を下げる作用を持っているといいます。
先生監修の実験では血糖値が2週間で154mg/dlから118mg/dlまで下がった例もあります。
バクテロイデス属の腸内細菌をどのように増やすのかというと「野菜などの水溶性食物繊維を食べること」です。
水溶性食物繊維が腸内細菌の餌になるからです。
今までは野菜から食べると血糖値の急激な上昇が抑えられるというアプローチでした。
今回は野菜自体が腸内細菌の餌になって血糖値を下げるというアプローチです。
水溶性食物繊維はエシャロット、ゆりね、ごぼう 人参 玉ねぎなどの根菜類、
シイタケ なめこなどのきのこ類
昆布 ヒジキなどの海藻類
納豆などの豆類
大麦入り玄米や五穀米
などに多く含まれています。
慶応義塾大学の伊藤裕教授はこれらの食べ物を腸内細菌に餌を与えるつもりで食べてくださいと言っています(別に餌を与えるつもりで食べなくても効果は変わらないですが(笑)、この気持ちを持った方が長続きするそうです)。
この伊藤裕教授の方法は江部先生の推奨している糖質制限治療法と併用すれば効果が早く出るんじゃないかと個人的には思いますね。
糖質制限治療法は簡単にいうと炭水化物や糖質の含まれている食べ物を可能な限り食べない治療法です。
糖質制限治療法を完全に実行すると玄米も食べられないのですが、慶応義塾大学の伊藤裕教授は大麦入り玄米や五穀米は食べても腸内細菌の餌になるから問題はないといいます。
しかし、重症の糖尿病患者の場合はGI値が低い玄米を食べても血糖値が上がってしまうので注意が必要です。
GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの。
ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表されています。
このGI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インシュリンの分泌も抑えられるのです。パナソニックのサイトより引用
[補足]
江部先生の糖質制限治療法については「糖尿病治療で有名な高雄病院の治療法」を参考にしてください。
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