何回もこのサイトで子宮頸癌ワクチンについて取り上げていますが、子宮頸癌ワクチン(サーバリックスやガーダシル)は正確には子宮頸癌を予防するワクチンではありません。
子宮頸癌ワクチンはヒトパピローマウイルスの感染を防ぐ目的で作られたワクチンです(このサイトでは一般の人に分かりやすいようにヒトパピローマウイルス感染予防ワクチンを子宮頸癌ワクチンと呼んでいます)。
つまり、子宮頸癌ワクチンは「若い頃にワクチンを接種していればヒトパピローマウイルスの感染を防ぎ、将来、子宮頸癌にならないだろう」という希望的観測に基づいて開発されたワクチンです。
厚生労働省も子宮頸癌ワクチンを接種していれば子宮頸癌を予防できるなんて一言も言っていません。
子宮頸癌ワクチンを打っていれば本当に子宮頸癌を防げるのでしょうか。
私は以下の理由で怪しいと思っています。
①ヒトパピローマウイルスは100種類以上に分類できるのですが、子宮頸癌ワクチンで予防できると謳っているウイルスはその中の2種類(16型と18型)だけです。
しかも、日本人の16型と18型の感染率は琉球大学によるとHPV16型が0.5%、18型が0.2%です。
また、アメリカ疾病予防管理センターによると感染をしても2年以内に90%が排出される。
琉球大学婦人科の論文であるが、正常な子宮頸部の粘膜で(ほとんどの女性が該当)HPV16型が検出される率は0.5%、18型が検出される割合は0.2%ということ。
これには驚いた。もっと高いと思っていた。
もっと早くこの論文を知っておくべきだった。
同じ施設の他の論文では、16、18型合わせて 0.32% (13/4078) となっている。
HPV感染がおこっても2年以内に90%が自然に排除される。
これは米国CDCのHPにある
さとう内科循環器科医院より引用
②子宮頸癌で死亡率が上がるのは40代以降です。
中学生の頃に接種したワクチンの効果が30年以上も続くでしょうか?
私は無理だと思います。
なぜなら、子宮頸癌ワクチンは不活化ワクチンだからです。
不活化ワクチンはウイルスが死んだ状態で入っているため免疫抗体が作りにくいのです。
不活化ワクチンである子宮頸癌ワクチンが30年以上、いや数年さえ持つとは思えません。
③ヒトパピローマウイルスは粘膜細胞に感染するため、ワクチンで防ぐのは無理です。
基本的にワクチンは血液の中に抗体を作るので、粘膜の感染までは防げないのです。
これはインフルエンザワクチンでも同じことが言えます。
詳しくは「インフルエンザワクチンが効かないわけ」を参考にしてください。
④厚生労働省は「子宮頸癌ワクチンは子宮頸癌そのものを予防する効果はまだ証明されていません」とはっきり述べています。
Q17.子宮頸がん予防ワクチンについて、がんを予防する効果は証明されていないと聞きましたが、本当ですか?
A17. 子宮頸がんは、数年から数十年にわたって、持続的にヒトパピローマウイルス(HPV)に感染した末に発症するとされています。子宮頸がん予防ワクチンは、新しいワクチンなので、子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ証明されていません。
しかし、持続的なHPVの感染やがんになる過程の異常(異形成)を予防する効果は確認されており、これらに引き続いて起こる子宮頸がんを予防する効果が期待されています。厚生労働省のホームページより
じゃあ、ワクチンを打っても子宮頸癌を防ぐことが出来ないとすると女性達はどうすればいいのでしょうか。
子宮頸部は目視できる箇所にありますので、健診を受けてください。
通常、ヒトパピローマウイルスの感染は子宮頚部の粘膜に感染しますが、例え感染したとしても古い細胞と一緒に剥がれ落ちるので問題はありません(①のアメリカ疾病予防管理センターが言っている事と同じです)。
しかし、ごく一部、古い細胞が剥がれ落ちない場合があり、これが5年から10年ほどの経過を経て癌化するのです。
ですから、この変化を早く捉えるために健診が必要なのです。
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