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妊婦さんや赤ちゃんに影響は?食品添加物の安全性と注意点

妊娠中や授乳期、食品添加物は本当に大丈夫?

近年、加工食品やコンビニ食の普及により、私たちの食生活はますます便利になりました。しかしその一方で、食品に含まれる「食品添加物」への不安の声も高まっています。特に妊娠中の方や赤ちゃんにとって、食品添加物の影響は無視できない問題です。

本記事では、妊婦さんや授乳中のお母さん、そしてこれから生まれてくる赤ちゃんの健康を守るために、食品添加物に関する基礎知識や避けるべき成分、安全な選び方について詳しく解説します。


そもそも食品添加物とは?

食品添加物とは、食品を加工・保存・見た目や味をよくするために使用される化学物質や天然成分です。具体的には、防腐剤、着色料、甘味料、酸化防止剤、増粘剤、香料などが挙げられます。日本では約1,500種類以上の食品添加物が使用許可されており、そのうち約450種類が指定添加物(厚生労働大臣が安全性を確認したもの)として使われています。


妊婦さんが気をつけたい添加物の種類とその理由

妊娠中は胎児の細胞分裂が急速に進む重要な時期であり、微量な化学物質であっても胎児に影響を与える可能性があります。以下の添加物は、妊婦さんがなるべく避けたい成分として知られています。

  1. 合成着色料(タール系色素)
     代表例:赤色102号、黄色4号、青色1号など
     一部の合成着色料は、動物実験で発がん性やアレルギーの誘発が疑われており、胎児への影響も完全には否定できません。

  2. 合成甘味料(アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど)
     甘さはあるのにカロリーゼロとして知られるこれらの成分は、胎盤を通過する可能性があり、長期的な安全性に対する懸念があります。

  3. 防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム)
     微生物の増殖を抑える役割を果たしますが、胎児の肝臓や腎臓に負担をかける可能性が指摘されています。

  4. リン酸塩(加工肉・チーズなどに使用)
     過剰摂取によるカルシウム吸収の阻害が懸念され、胎児の骨の形成に悪影響を与える可能性も。


赤ちゃんに対する食品添加物のリスクとは?

赤ちゃんは体が小さく、内臓の解毒・代謝機能も未熟なため、わずかな添加物でも影響を受けやすいとされています。以下のようなリスクが考えられます。

  • 消化器官が未発達なため、食品添加物によるアレルギーや下痢を引き起こす可能性。

  • 長期摂取による蓄積が、将来的な行動障害や神経発達への影響を及ぼす可能性(特に人工甘味料や保存料)。

  • 着色料や香料による過敏症(皮膚のかゆみ、じんましんなど)。

特に離乳食期の赤ちゃんには、添加物を極力避けることが望まれます。


「安全性が確認されている」とはいえ、妊婦や乳児に完全に安全とは限らない理由

厚生労働省が使用を許可している添加物は、安全性試験に基づいて設定された「ADI(1日許容摂取量)」内での使用が前提です。しかし、以下の理由から、妊婦さんや赤ちゃんにとって「完全に安全」と言い切れない部分も存在します。

  • 動物実験は成体(大人の個体)を対象にしており、胎児や乳児に特化したデータは少ない。

  • 添加物の複合摂取(複数の添加物を一度に摂取する状況)の安全性試験は十分にされていない。

  • 日本は諸外国に比べて添加物の使用範囲が広く、例えばEUでは禁止されている成分も日本では使用可な場合がある。


妊娠中に添加物を避けるための7つの実践的なポイント

  1. 加工食品よりも「素材そのもの」を選ぶ
     できるだけ手作りを心がけ、加工度の低い食品(生鮮野菜・肉・魚)を中心に。

  2. 原材料表示を必ず確認する
     添加物の表示義務は法律で定められているので、「○○酸Na」「赤色○号」などをチェック。

  3. 「無添加」表示を過信しない
     「無添加=完全無害」ではなく、一部の添加物が入っていないだけの場合もある。

  4. コンビニ・外食は控えめに
     特にお弁当・惣菜類には保存性向上のため多数の添加物が使われがちです。

  5. オーガニック食品やベビーフードを活用する
     オーガニック認証食品は添加物の使用が極めて少なく、離乳食も安全性に配慮されたものが多い。

  6. 飲み物にも注意を
     清涼飲料水やゼロカロリー飲料には人工甘味料が含まれている場合が多く、水やお茶に切り替えるのがおすすめ。

  7. サプリメントも確認を
     妊婦用のサプリにも賦形剤や着色料が入っていることがあります。医師や薬剤師に相談しましょう。


よくある誤解:「すべての添加物が危険」ではない

すべての食品添加物が有害というわけではありません。例えば、ビタミンC(アスコルビン酸)やレシチン(大豆由来の乳化剤)など、もともと食品に含まれている成分を補うための添加物もあります。問題は「量」や「摂取頻度」、そして「妊婦や乳児への影響が未確定なもの」を選んでしまうことです。


海外ではどう考えられている?日本との比較

欧米諸国では、特定の添加物に対して日本よりも厳しい規制を設けている場合があります。

  • イギリスやEUでは、タール系色素には「子どもの行動に影響を与える可能性がある」との警告ラベルが必要。

  • アメリカでは、人工甘味料の妊娠中の使用について医師の指導が推奨されています。

  • 日本では、法的には使用可でも、海外では使用が禁止されているケースもあるため、国際的な基準とのギャップも意識しておきたいところです。


まとめ:無理のない範囲で「知って、選ぶ」ことが大切

妊娠中や赤ちゃんの時期は、一生の健康に影響を与える大切な時期です。だからこそ、日常的に口にする食品の安全性について意識を向けることはとても重要です。

とはいえ、すべての添加物をゼロにするのは現実的ではありません。重要なのは「知識を持って、選ぶこと」です。正しい情報を知った上で、自分と家族にとって最適な食生活を心がけましょう。

添加物を避けるという選択は、妊婦さんや赤ちゃんだけでなく、すべての世代にとって健康的な食生活への第一歩になります。

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