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てんかんの薬の副作用により炭酸を感じられない味覚異常

この記事は20代の女性に書いていただきました。

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<1:精神科の転院と病名の発覚、薬の変更>

 私が非定型うつ及び双極スペクトラム障害という診断を受けたのは、つい3ヶ月前のことでした。それまで私は4年間ほど精神科に通い、2度の転院をしていましたが、症状は改善することなく、現在通っている精神科に行き着きました。

 私は気分の変調がひどく、楽しい気分で笑っていたかと思えば、その数秒後には突然泣き出したり、人に話しかけられただけでとてつもなく腹が立ったり、そうかと思えば何もする気が起きなかったりしていました。過食と嘔吐を繰り返してしまい、自己嫌悪に陥ることも多々あり、その旨を伝えたところ、診断されたのが上記の病名「非定型うつ及び双極スペクトラム障害」だったのです。

 そのとき処方されたのは以下のとおりです。
①バルプロ酸ナトリウム徐放顆粒40%1.5g(1日3回、毎食後)

②加味逍遥散エキス顆粒 7.5g(1日3回、毎食後)

③トピナ錠50mg(1日2回、朝夕食後)

 ①は主にてんかんの治療に用いられ、躁病の治療にも使われるものです。

 ②は漢方薬で、ドラッグストアなどでも手に入れることができます。精神不安やいらだちなどに効果があるそうです。

 ③はてんかんの発作をおさえる薬です。医者いわく、通常はうつや双極スペクトラム障害の治療用としての薬ではないとのことですが、適応外として、患者の同意を得て使用することが可能であり、実際薬効が認められているケースが多々あるとのことでした。

 薬を今までのものから全て変えるということで、飲み方について医者から説明がありましたが、そのほとんどが副作用についてでした。少し不安な気持ちになりましたが、重大な副作用(視力の低下など)は起こらないものと信じて、私はそれらで治療をすることにしました。

<2.現れ始めた副作用/悪化する症状>

 薬を飲み始めて1日で副作用は現れました。まず、医者からの説明にあった「手の痺れ」です。医者いわく、それが数日続いたり、あまりにもひどい場合は病院に連絡を、とのことでしたが、これについては翌日になると軽減されていたため、特段連絡することなく服用を続けました。副作用の元となった薬はおそらくトピナ錠だと思われます。

 また、他の副作用として、「吐き気」とまではいきませんが、「胃のむかつき」を感じました。医者の説明の通りだとすると、これも同じくトピナ錠によるものだと思われます。

 そして薬を服用して2,3日後、副作用は消え始め、代わりに気分の変調がひどくなり、いらつきが収まらず過食嘔吐を繰り返すようになりました。ひどいときでは1日に3度も吐くようになり、喉は腫れ、なおさら気が滅入り、自殺を考えるようになってしまったのです。こうなっては副作用どころではない、と処方を変えるよう医者に相談しました。

<3.増える薬/不安と改善する症状>

 副作用と症状の悪化について相談した際、何が一番辛いかを聞かれ、気分の変調についてはもちろんのこと、常に食べ物を食べ吐きしてしまう(食べ吐きすることを考えてしまう)ことがつらい、ということを伝えたところ、新たな薬が処方されました。

 以下の薬はそのままで
〇バルプロ酸ナトリウム徐放顆粒40%1.5g(1日3回、毎食後)

〇加味逍遥散エキス顆粒 7.5g(1日3回、毎食後)

〇トピナ錠100mg(1日2回、朝夕食後)

 以下が追加の薬

①炭酸リチウム錠100mg(1日3回、毎食後) 


②エビリファイ錠1mg(1日1回、朝食後) 

 ①は躁病に用いられる薬です。②はうつ病の治療に使われる薬で、ドーパミンのバランスを整える働きがあるそうです。また、過食がひどいとのことで、食欲減退の効果が見込まれるトピナ錠の量が増量となりました。

 私自身、「副作用が出ている・薬が合わない=薬を減らす・薬をやめる」といった考えがあったため、この処方にやや戸惑いを感じましたが、②の「ドーパミンのバランスを整える働き」という言葉を信じ、この処方で治療をすることにしました。

 薬の種類と量が増えて1日目は、前回と同様に手の痺れがありましたが、すぐに収まりました。前回と異なった点は、食欲と気分の変調でした。

 まず食欲についてですが、食事の時間になると毎回空腹にはなるものの、食べ始めるとすぐに満腹感を感じるため、今までのように食べ過ぎることがなくなりました。また、食事の時間以外に食べ物のことを考えることがほぼなくなり、何かを貪るようにしてまで食べたいと思っていた今までが嘘のように落ち着いたのです。もちろん吐くこともぴたりとなくなり、喉の腫れも徐々に引いていきました。

 そして気分の変調についても同じように落ち着きが出て、小さな失敗(物を忘れる、物を落とす、寝坊をする等)をしてしまっても、「まあいいか」と思えるようになりました。今までであればささいなことで「死にたい」と思い泣いていたことが、「まあいいか」で済ませられるようになったのは快挙と呼べるほどの成果だったのです。

<4.新たな副作用>

 心配事なども「まあいいか」で済ませられるようになったため、日常生活が楽になってきたころ、日課であった晩酌時にふと異常を感じました。

 異常を感じたのは味覚です。いつも私はビールを飲んでいるのですが、ビールがやたらと「甘く」感じるのです。そして「炭酸が抜けている」ような気もします。銘柄を変えたわけではないので、たまたまだろうか、と、いつもの「まあいいか」で済ませ数日間過ごしていました。

 しかしそこからさらにビールを飲み続けても、味は相変わらず甘く、炭酸は抜けたままでした。通院日はまだ先だったため、気になった私はインターネットで調べてみました。

 すると、“トピナを飲んでからコーラなどの炭酸が美味しくなくなった”という書き込みを発見しました。しかし、これは薬の公式解説ページではなく、あくまでユーザーの非公式掲示板に書かれた一文に過ぎません。また、他には似たような書き込みは見つかりませんでした。

 通院の際、この旨を医者に相談したところ、医者はトピナによる味覚異常は認めたものの、炭酸飲料に特化した味覚異常については認知していなかったため、この副作用は味覚異常なのだと思います。

<5.一長一短な名投薬生活について>

 薬を飲む際、大きい小さいに関わらず副作用はつきものなのかもしれません。代表的なのものが、鼻炎の薬に多い眠気の副作用です。私は現在、一度は納まった痺れの副作用が何度かぶり返すようになり、週に2度ほどは1日中小さな痺れが手と顔全体に広がるようになっています。

 しかしそれも、気分の変調や過食の辛さに比べたら「マシ」なのです。味覚異常については、いまだ治っておらず、味覚に加え、ビールに関しては匂いを嗅いだだけでも甘ったるい匂いがするので、飲みたいという気持ちにはならなくなってしまいました。

 あんなに好きだったビールが飲めなくなるなんて、という驚きや困惑はとても大きく、食生活はがらりと変わりましたが、それもまた、気分の変調によって仕事や家事などといった生きることに必要な行動に支障が出ることに比べたらまだ「マシ」です。

 全てを全快する薬はなかなかありません。薬や副作用とどううまく付き合っていくか、どこまで許容することができるか、長期の投薬治療においてはここが大事なのではないかと、あくまで個人的ではありますが、私はそう思います。

 ただ、自分の体に起きている副作用がどれほど危険なものなのかは、自分では一切判断がつかないのが恐ろしいところです。自分の感覚や知識だけで判断せず、必ず最終的な判断は医者に任せるようにしてください。

[参考記事]
「てんかんの薬の用量を間違えた処方により意識を失う。示談は成立」

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