この記事は30代の女性に書いていただきました。
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10年前程前、私が大学2回生の冬のことです。当時私は一人暮らしを始めたばかりで、近隣にかかりつけ病院がない状態でした。
ある日、熱と風邪の症状があったため、近所の病院で診察を受けました。以前から市販の頭痛や風邪薬を服薬すると蕁麻疹が出ることがあり、薬は病院で処方してもらうようにと地元の医師より注意を受けておりましたので、自己判断をせず病院に行ったのです。
高熱のためインフルエンザかもしれないと検査を受けましたが、結果は陰性。検査が早すぎたかもしれないとのことでL-ケフラール5日分と解熱剤が処方されました。L-ケフラールは抗生物質で、細菌を殺すために処方されました。処方薬を飲み始めると、次第に熱も下がり風邪の症状も軽快し始めました。
L-ケフラールを飲み始めて起きた異変
L-ケフラールを飲み始めて3日目。「風邪も治ってきたし、インフルエンザではなかったのだなぁ」と安心していた頃、腹部に違和感を感じ始めました。また同時に、気を失う前の、体がふわっとする眩暈(めまい)のような感覚を何度か感じました。抗生物質を飲むと腹痛になったり、眩暈が起こることはよくあるそうですが、この時には気づきませんでした。
「下痢もしていないし、ただの腹痛かな。体調が完全に戻っていないのだろうな。」くらいにしか思いませんでした。
腹部の違和感は消えなかったものの、風邪で体調が悪いだけだろうと思い、さらにL-ケフラールを処方のとおり3日目も服用しました。
4日目朝起きると腹部の違和感と眩暈に襲われる感覚が増しました。調子は悪かったのですが、どうしても休めない講義があるため大学へ行きました。午後の講義を受けていると、突然強烈な眩暈と腹痛で目の前が真っ白になり気を失いました。幸い、着席していたため大事には至りませんでしたが、友人に「顔が真っ青だ」と指摘され、立ち上がることもやっとであったので、友人に支えてもらい大学の医務室へ。医務室でここ数日の症状を話し診察してもらった後、念の為ということで大病院へ紹介状を書いてもらい、すぐに大病院へ。診察を受けることになりました。
大病院での検査結果
大病院での診察でも原因がはっきり分からなかったため、血液検査をすることになりました。検査後「肝機能で異常があるといわれていたことはありますか?」と聞かれました。
その時まで一度もそのような経験はありませんでした。血液検査結果は肝機能の数値(AST、ALT、γ-GTP)が基準値をはるかに超えていました。
その時には医師も肝機能障害の原因がはっきり分からなかったので、一週間後に再度血液検査と腹部に異常がないかのエコー、胃カメラの検査をしましょうということで一度帰宅しました。
その際、服用中であったL-ケフラールの服用も中止するように言われ、その他の服薬も一切止め、安静にして過ごしました。一週間後、腹部の違和感・眩暈はほとんどなくなり、時折腹痛を感じる程度まで軽減していました。
症状が軽減したことを医師に伝え、エコー、胃カメラの検査へ。両検査とも異常がなかったのですが、血液検査の肝機能の数値は軽減はしてるもののまだ基準値を超えている状態でした。
医師の診察の結果は、L-ケフラールにより引き起こされた肝機能障害。
「以前より薬で蕁麻疹などが出ることを含めて考えると、今回はL-ケフラールに対するアレルギーで肝障害を引き起こしてしまったのでしょう。」とのことでした。またL-ケフラールを避けて他の薬を飲んだ場合でも、肝障害が起きる可能性はあるので気をつけてくださいと注意を受けました。
その後
L-ケフラールを服用を止め2週間程経つと症状はなくなり、体調も良くなりました。あの腹部の締め付けられるような痛みと遠のく意識の感覚は、今でも覚えています。
この一件以来、薬のどの成分に対してアレルギーを起こすか分からないため服薬はなるべくしないようになりました。お薬手帳も持ち歩くようになりました。また副作用が強く出る薬はメモをし、その都度医師・薬剤師に相談しています。
8年前・4年前に出産をしましたが、産婦人科ではL-ケフラールと同系統の薬は度々使われているようで、出産後服用する抗生物質には注意が必要でした。
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