向精神薬の副作用で水を飲んでも、アイスを食べても苦い(実例)

この記事は３０代の女性に書いていただきました。

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私は６年前に初めてうつ病を発症してから現在に至るまで向精神薬と睡眠薬を常飲しています。もう覚えていないほど何十種類もの薬を試しているかと思います。その中でも特に副作用が辛かった２つの薬の経験をご紹介させて頂きます。

パキシルにより神経過敏に

まずうつ病を発病してから今現在まで飲み続けている薬が「パキシル」です。抗うつ剤の中でも「SSRI」という種類に属し、主にセロトニンという物質を増やすことで落ち込みや不安などの気分を改善する薬です。うつ病に詳しい方であれば「断薬症状が辛い薬」というイメージがあるかと思います。

私はまだ断薬はしていませんが、１日パキシルを飲み忘れただけでも神経過敏になり、光や音などが刺激となって脳に伝わり、脳が揺れるような眩暈(めまい)が生じ動けない状態に陥ります。１日飲み忘れただけでこの状態ですので、一度飲み始めたら中々止めることが難しい薬だと常々感じています。

また、パキシルは断薬症状だけでなく飲み始めの１～２週間も副作用に悩まされる方が多い薬です。私も飲み始めて１週間の間、嘔気・神経過敏・口渇・眩暈に悩まされました。

特に薬を飲む前と大きく変わった所は神経過敏になったことです。今まで驚くこともなかった音に驚き、自分が歩く振動に脳が揺さぶられ「ふらつき」が生じるため外を歩く際はビクビクと怯えていたのを覚えています。

投与開始から１週間経ったころからそういった酷い副作用は治まりましたが、眩暈と口渇は未だ残っています。

発病から現在までパキシルを飲み始めていますが、実際のところ効果が出ているのかは分かりません。むしろ副作用によって動けなくなることもあるため、悪化しているのではないかと思うこともあります。

現在は医師と相談の上、少しずつ減薬している最中です。急激に減らしてしまうとやはり断薬症状が生じる可能性が高いため、完全に断薬するには１年以上はかかるのではないかと思っています。

アモバンでも副作用が

２つ目に、一時期使用していた「アモバン」という睡眠導入剤をご紹介致します(アモバンも麻薬及び向精神薬取締法により向精神薬の指定を受けています)。アモバンは中枢神経に作用して、眠りに導く催眠鎮静剤です。不眠症の治療などで一般的に用いられています。

そして、アモバン特有の副作用が「苦味」です。処方される際に主治医から「ちょっと苦いけどね」と言っていたため、飲む時だけ苦いのかと思っていましたが薬を飲み込む際は特に苦みは感じませんでした。しかし、しばらくすると口に入れるもの全てが苦く感じ出しました。空気を吸うだけでも苦い。水もお茶も苦い、アイスを食べても苦い！全てが苦いのです！

アモバンの話ではありませんが、副作用に「苦味」を持つ薬について薬剤師の友人に以下のような事例があることを聞きました。

以前、新型インフルエンザで小児用タミフルが不足した際に大人用のカプセルを開けて中身を粉薬として子供に出す薬局が増えました。

タミフルは粉薬で飲むと大人でもキツイと感じるほど苦い薬です。子供にどうやって飲ませるかを各薬局やメーカーが試行錯誤した結果、「乳糖にまぜると苦味が強調される」「バニラアイスは苦味を増す」など味が比較的薄い甘い物に混ぜると苦味が強調される傾向にあったとのこと。逆に｢ココアに混ぜる｣｢チョコレートアイスに混ぜる｣というように本来苦味がある食べ物と相性いいそうです。

上記はタミフルの例ですが、アモバンでもバニラアイスを食べた時、余計苦みが増したので、似たようなことが言えます。残念ながらココアやチョコレートアイスは試す前に使用を中止したため、それらが苦味を緩和させてくれるのかは不明のままです。

ただ私は薬を飲む際ではなく、呼吸をするだけで口の中に苦味がある状態でしたので、食事に関しては友人の助言通り甘味を避けるなど参考にできましたが、口内の苦味については慣れるしかないとのこと。