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[乳がん体験記 原さん編⑨]手術後の放射線治療が始まる

 

この記事は「[乳がん体験記 原さん編⑧]乳がんの手術と術後の乳房の様子」の続きです。
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退院から1週間後、再び病院を訪れました。
先生から1枚の紙を渡されました。
それが病理結果です。

〇IDC(pap-tub)
〇4mm
〇NG2
〇ER(+100%)
〇PgR(+100%)
〇HER2(スコア 0)
〇MIB-1(30-40%)→LuminalA 

素人にはちんぷんかんぷんですが、先生は用語ひとつひとつの解説はせず、ざっくりとしか説明はしてくれませんでした。自分の性格で、素人なりにも出来る限り理解しようとネットで後日調べました。以下は、医師の説明と調べたことをまとめたものです。

〇大きさ4mmの浸潤性乳管癌(乳頭腺管癌)でホルモン治療が良く効くタイプ(ER=エストロゲン受容体、PgR=プロゲステロン受容体)
=>浸潤性とは乳管以外の肺や骨などに転移しやすい癌ということです。

〇グレード2(癌の顔つき・悪性度)

〇MIB-1(KI-67とも言います) 細胞増殖マーカー高め
増殖マーカー以外は比較的おとなしいタイプの癌ということです。

〇リンパ節生検をしていないので、暫定ですがステージⅠ

〇LUMINAL A(ホルモン単独治療が推奨されるタイプ)

そして、今後の治療(再発予防)は、手術前の予想通り放射線治療とホルモン治療(5年間)に決まりました。この頃には、職場に復帰していましたので、放射線治療は会社から毎日通うことにしました(土日祝を除いて6週間毎日)。

まず、治療に入る前に、放射線科の担当医の診察があります。先生は乳腺外科のカルテを見ながら、声に出して確認するように次のように私に言いました。

「センチネル生検を拒否したんですね。リンパ節ちょっと取ったって大丈夫なんだけどね」
切る方と切られる方の意識の違いだなと思いました。体に一つ傷が増えるのは自分にとっては大問題ですから。

そして、さらに
「MBIの数値が高いんですね。この数値だけで抗がん剤を勧める先生もいるけど、ホルモン治療だけなんですね」

乳腺外科の先生からは特にこのMBI値については詳しい説明がなかったので、抗がん剤を使う可能性があったなんて初耳でした。抗がん剤は使いたくないと思っていたのですが、実際に放射線科の医師から勧められたら断る勇気はありませんでした。乳腺外科の先生が主治医なので、放射線科の先生は治療方針について口を出す立場ではないから、言わなかっただけかもしれませんが。

問診が終わり、患部の診察になりました。
「これは、すごい!手術したのが、ほとんどわからないじゃないですか。」
見せるなりそう言われました。
割と淡々としたタイプの先生が本心から言ってくれているのがわかったので、その一言は本当にうれしく思いました。

一通りの説明の後、同意書にサインをしました。

診療行為名称:リニアックによる放射線の外照射治療

必要理由:左乳がんの乳房温存術後の残存乳房からのがんの再発予防目的

左乳房に50グレイの線量を25回で照射、治療期間6週間

その後、放射線を当てる場所をマジックで直接素肌に書かれました。

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続きは「[乳がん体験記 原さん編⑩]放射線治療とホルモン治療を開始」

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