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[乳がん体験記 原さん編①]どのように乳がんが発覚したのか

この記事は乳がん体験者の原さんに書いていただきました。

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4年前乳がんが発覚した当時、私は48歳。小学生の娘2人を持つフルタイムのワーキングマザーで、家事、育児、仕事と目の回るような日々を過ごしていました。主人は自営業で忙しく、家のことは私の役目でした。

乳がんが気になった始まりは1通の封書でした。会社の定期健康診断の結果です。ちょうどお昼休み前、何気なく開封した私の目に飛び込んできた「5」の数字。
1(異常なし)
2(わずかに基準範囲を超えていますが、日常生活に差支えありません。)
3(経過観察)
4(治療が必要)
5(精密検査を必要とします)

例年ほぼ2で、コレステロール値が少し高いくらいでしたので、同僚と笑い合ったものです。今まで大きな病気をしたことも特になく、健康には自信があるほうでした。それなのに今回は今まで見たこともない5が目に飛び込んできて動揺しました。

その下に目をやると「乳房」の文字がありました。さらにページをめくると、詳しく書いてあり、マンモグラフィーの結果の欄に「左乳房精密検査を要する石灰化」と記載がされていました。

その時点では、石灰化の意味もよく理解出来ませんでしたが、ものすごいショックを受けたことを覚えています。昼食をとる気にもなれず、休憩室で横になり、ぼんやり天井を見ていました。変な汗が全身から流れてきました。

マンモグラフィーは、会社の健診ではオプションになりますが、40歳を過ぎたころから毎年受けていました。姉を若くして乳がんで亡くしているからです。ただ、胸を押しつぶされるのが痛くて、受けるのをやめようかと思ったことも何度もありました。実際、私の周りでも、1度は受けたけれど、あまりの痛さに受けるのをやめてしまったという話も良く聞きます。

今回、まったく予感がないわけではなかったのです。その年の3月頃に胸にチクッとする痛みが走ることが、たまにありました。お風呂で念入りに自己触診したりしましたが、しこりなどはまったく感じられず、それでも漠然と不安になってはいました。通常、健康診断は8月に受けていたのですが、その年はそのこともあり念の為に4月に早めて受診したのです。

そうは言っても、まさか健診に引っかかるとは想像もしていませんでした。結果が出るころには、痛みも不思議と感じなくなっていましたし。健康診断では、乳房の触診もあったのですが、その時は問題なしでしたので、健診から結果がでるまで、乳がんなんて考えることもありませんでした。

後に癌と診断された時に、先生に胸に痛みがあったことを伝えると、軽い調子で「乳がんには普通痛みはないよ~。痛みは関係なかったと思うよ。」と言われました。また、実際にがん見つかった場所は、痛みがあった場所とは全然違うところでした。

でも、私は、ひそかにあれは身体が病気を何とか私に伝えようとしてくれたのでは、と思っています。だからもし何か少しでも自分で何か異変を感じたら、出来るだけ早く受診することが大切だと思います。
何事もなければ、それはそれでいいのですから。

自分の場合は後に増殖スピードのかなり速い癌だとわかりました。(増殖スピードの参考になるki67(細胞周期関連核タンパク質)の数値が40%でした。15%位から高いといわれています)。もし、例年通り8月に健康診断をして発見が遅れていれば、より深刻な状況になっていたかもしれません。
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続きは「[乳がん体験記 原さん編②]初めての乳腺外科。超音波検査で5mmのがん発見」

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