この記事は20代の男性に書いていただきました。
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ストラテラからサインバルタへの切り替え
発達障害の一種「ADHD」の診断を受けてからストラテラを飲み続けること4ヶ月。思ったほどの効果は出ず、副作用が続く毎日(その際の記事は「ADHD治療薬ストラテラでの副作用体験。排尿困難や射精困難など」)。
そこで当時の主治医に「SNRI((セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬))であるサインバルタへの切り替えができないか」と提案したところ、すんなりと出ました。
本来は抗うつ薬として使われるものなのですが、セロトニンのほかにノルアドレナリンの増加も期待できるので、ちょっとはマシになるかなと思い、今回の選択に至りました。
余談ですが、サインバルタの製造元は日本イーライリリーという製薬会社で、ストラテラと同一です。
最初の印象としては、じんわりと効くタイプだなと思いました。それもそのはず、ストラテラの場合、血中最高濃度に達するのが2時間、半減期(血中濃度が半分)が4時間程度とされているのに対し、サインバルタはそれぞれ8時間(4倍!)と10時間(2.5倍!)と、ゆっくりと作用するタイプです。
なおその分、服用初期の副作用もじんわりした感じでした。飲んで数時間したあとに、吐き気のようなものがじわーーーーっと来ました。ストラテラのように突如来るタイプではなく、吐くほどのものではないけど地味に気持ちが悪い、という状態がずっと続きました。
その他副作用(排尿・射精困難など)もありましたが、ストラテラと比較してそれほど生活に支障が出るレベルのものではなかったので、安心しながら日々を過ごしていました。
ある日、飲み忘れ、シャンビリに出会った
サインバルタの効果は順調に感じられ、7日ごとに20mg→40mg→60mg(上限量)と増えていきました。
そんなある日、薬を飲み忘れてしまったのです。発達障害「ADHD」には不注意性という性質があるのですが、そもせいです。
そのときは外出していて、ふと「あ、薬飲み忘れた。まあ大丈夫でしょ」と甘く見ていました。
ところがそんなとき、「ヤツ」が姿を表しました。
そう、SSRI/SNRIで頻出する離脱症状、通称「シャンビリ」というやつです。
なぜシャンビリと呼ぶかというと、耳鳴りがシャンシャン鳴り、手足がビリビリしびれるという症状が由来になっているようです。シャンビリは医学的な専門用語ではなく、患者さんの間で用いられている俗語のようなものですが、SSRIの離脱症状の特徴をとてもよく表している言葉です。
といっても、その当時は「ビリ」こそあったものの「シャン」までは感じられず、その他の症状もなかったので、多少気にはなるけど日常生活に支障は出ないかな?といった感じでした。
離脱症状なんてこんなもんか、とその時は高をくくっていました。
増量、そして処方薬切れで酷い副作用に
そして服用開始から半年、副作用もあまり出なくなり、サインバルタ生活が日常に染み付いてきた矢先の出来事でした。
なんと、処方薬が切れてしまったのです。
その当時、現在住んでいるところから転勤により引っ越す予定だったので、病院を変えるつもりで紹介状を発行してもらっていました。ですので、今の病院にかかることもないかなーと思い、予約もしていませんでした。
ところが、その話が破談になってしまったので、薬を貰う宛もない。そしてついに処方薬が切れました。
そしてここからが地獄の副作用のオンパレード。当初感じていた「ビリ」だけでなく「シャン」まで感じ始め、更には頭痛・目眩・吐き気などなど次々襲い、ついにはまともに歩けなくなりました。
改めて元々通っていた病院に聞いても、予約は数日先。
悩んだ末、内科に言って当座の分を処方してもらい、事なきを得ました。
その後、そしてまとめ
その後、元々通っていた病院からの紹介状を持って、別の病院に転院しました。
そして現在は、離脱症状の経験と、新しい病院の主治医の方針により、減薬を徐々に進めています。(この記事を書いている当時で30mgまで減りました)
先生曰く、「60mg出すことはそうそうない」とのこと。「前の主治医は短期間に増量をし過ぎだ」と言っていました。
ストラテラも増量したら酷い副作用が出たので、元々薬を増やすべき体質ではないのかも・・・と思っています。
実体験で身にしみてわかったのですが、SSRI/SNRIは急激に服用をやめるものではありません。
継続して飲み続けるか、もしくは減薬・断薬したい場合、徐々に減らしていくのをおすすめします。
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