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痛み止めの漢方薬の副作用で手足の脱力。一人で歩けず

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手足が震え、力が入らなくなる

芍薬甘草湯を使用し始めてから24時間ほどたった昼頃のことでしょうか。
トイレに行こうとベッドから降り立ち上がろうとした時の事です。
立つことができずバランスを崩して床にしゃがみこんでしまいました。
足に全く力が入らなかったのです。
腕に力が入ったので、なんとかベッドに這い上がりました。
ナースコールを鳴らし看護師に症状を訴え、支えてもらいながら一緒に立ってみました。
支えてもらうことで何とか立ち上がることはできましたが、やはり足に力が入らず、すぐに座ってしまいました。
それまでは、トイレに行ったり洗面をするためにひとりで普段の生活と変わらないことができていたのに、突然立てなくなったのです。
その後は、トイレのたびに看護師に移動時支えてもらい、車いすで付き添ってもらいました。

その夜のことです。
水分補給のためにペットボトルをベッドわきに置いていたのですが、睡眠薬(痛みで起きたり不眠が続かないよう睡眠薬のロヒプノールも処方されていました。)を飲もうと手を伸ばしたら手に力が入らず、ペットボトルをつかむことができなかったのです。
内服チェックのために看護師がそばいたため、手渡してもらいましたが、やはり力が入らず持つことができませんでした。
看護師に介助してもらい内服しました。

どうしたのだろうと手のひらを見ていると、小さく震えているのです。
看護師が自分の手を差し出し、強く握るよう指示されたのでやってみましたが、軽く握手をするような感覚でしか触れることができませんでした。

翌朝になると、手の震えはさらに大きくなり、足もじっとしていると小さく震えていることに気づきました。
手や指の力だけで行う動作はほとんどできなくなっていました。
芍薬甘草湯の袋を開ける、歯ブラシを持って歯を磨くなども無理です。
また、入浴日がありましたが、浴室内の移動や洗髪ができず、看護助手の手を借りました。

芍薬甘草湯の内服中止

症状を聞いて医師が来て、血液検査をしました。
カリウム値が極度に下がっているとの事で、芍薬甘草湯の内服は中止となりました。

内服を中止したことで、2日ほどで手足の震えは少しずつ減っていき、歯ブラシなど軽いものなら持てるようになっていきました。
足の力も少しずつ入るようになり、点滴用の棒にしがみつくような形で体制を取り、ゆっくりですが自力で移動できるようになりました。

退院とその後の生活

それから3日後、消化器内科であらゆる検査をしましたが、何も病気は見つかりませんでした。
ストレス性のものだろうということで精神科を受診し、処方された薬を内服したところある程度効果が見られ、日常生活に戻れそうになったため退院となりました。

退院となったものの、手足の力はまだ完全には戻っていませんでした。
退院のための荷造りはすべて家族にしてもらいました。
また、病室から駐車場までも車いすで移動し、車の乗り降りも家族の介助で行いました。
家に戻っても2日ほどは支えがなくては歩行ができず、床を這うようにして移動していました。
食事もプラスチックスプーンをいわゆる幼児の握り持ちでないければできませんでした。
洗面所には椅子を置いてもらい、座って歯磨きや洗面を行いましたが、手の力が弱く長く持っていられなかったためドライヤーは家族にやってもらいました。

その後徐々に力は戻っていき、1か月ほどで一人で日常生活を送れるようになりました。
しかし、一度弱って歩行が困難になった足は、筋肉も落ちていたようで、普通のペースで歩けるようになるまで3ヵ月ほどかかりました。

薬の副作用はこわい

漢方薬は比較的副作用が出にくいものと考えていました。
また、自分自身今までに何かの薬で副作用が出たと思ったことはなかったため、今回の体験には大変驚きました。
それからは、薬を処方されると必ず説明書の副作用欄をしっかりと読んでいます。

[参考記事]
「母と二人で受けた子宮頸がんワクチンの副反応について振り返る」

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