この記事は「乳がん体験南さん編⑪抗がん剤の副作用で白血球が550に」の続きです。
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その後、TC療法(抗がん剤治療)3回目も無事に終了。白血球も550だったのが5700に、好中球も90だったのが3700に数値が上がっていました。
抗がん剤治療の後に、先生に「数の子は食べても良いですか?」なんて質問をした私は、結局大晦日の日に、数の子をほんの少し食べました(免疫が落ちるため本来は抗がん剤治療の後は生ものは食べないほうがいい)。
味は・・ゴムを食べているみたいでした。
お寿司も筑前煮も全くおいしくなかったです。ご飯も何を食べているのかよくわかりません。
どうやらお醤油系など塩分が強いものは苦く感じるようです。
食欲だけ先行しているけれど、体はついていけない。食欲がある私は、食べ物がおいしくない、ということは悲しいことでした。
そして、相変わらず、体のだるさは同じ。
変わったことと言えば、生理が止まり、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)のような症状が出てきたこと、まつ毛が抜けたこと、体重が増加してきたということでした。
やっぱり、止まったか・・生理が来ないと判明した時、どこかほっとしました。もともと生理痛がひどかったので、痛みを感じなくて良かった、という思いと、生理が来ないということは薬がきちんと効いている証拠、という思い。この二つの気持ちが大きかったです。
しかし、「生理が止まるほど抗がん剤は危険」とも言えるわけですが、「効いて癌がなくなることを信じたい」という思いが強かったです。そう思わなければ抗がん剤治療をやっている意味がないですから…。
先生には、
「生理に関してはこのまま止まってしまう場合と復活する場合とがある、若いと戻る可能性が高い」
と言われました。
私の場合は、微妙だそうです。
気持ちだけは若いつもりでいたので、微妙なのかぁ・・と別な意味でショックを受けました(なお、生理は3回目の抗がん剤を投与してから9か月後に復活しています。生理周期も生理が止まる前と同じです。)
まつ毛に関しては、初めは気が付きませんでした。まつ毛は髪の毛よりも遅いヘアサイクルなので、まつ毛や眉毛は抜けないのかな、と思っていたのです。ですが、やたらに目やにが出るし、結膜炎のような涙目のような、目の状態がおかしくなっていました。
私はど近眼なので、よーく鏡を見ないとわからないのです。頑張って見たところ、やはり抜けていました・・まつ毛ってやっぱり大切なのね、と感じましたね・・。
行事が盛りだくさんな時に抗がん剤を投与したので、比較的寝込むことがなく、気力で乗り切った感じでした。
ホットフラッシュも辛かったのですが、もともと冷え性だったため、体がカーッと熱くなるとやった!温かい!と感じる様にしていました。
前向きに、なんでも前向きに。
そう思って生活していましたが、実は、自分が乳がんということはごく一部の人にしか知らせませんでした。
なぜか。
誰かに話してそれが噂で広がったら、子供に迷惑がかかる・・子供をさらに傷つけてしまう。
そんな思いもありました。
そのため、
「この頃姿が見えないけれど、大丈夫?何かあった?」
と声をかけてくださる方にも
「大丈夫だよ!」と答えるようにしていました。
抗がん剤を投与していたのが冬で、学校行事も少なく、あまり外出する機会がなかったのも幸いでした。
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