この記事は30代の女性に書いていただきました。
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『処方』のきっかけ
私は30代の女性ですが、26歳の時、重度のうつ病を患いました。その時、母が信頼を置いているクリニックの医師の仲介で、入院施設のある大きな病院を紹介されました。しかしそれから過酷な薬の副作用との戦いが始まったのです。
まず最初、私に合う薬を探す為、その当時出ているありとあらゆる抗鬱剤を一通り試したのですが、どれも効果が感じられず半ば諦めていました。そんな時、「医師から新薬があるのだけれど、一度試してみませんか?」との提案で、SNRIに分類している抗鬱剤のサインバルタカプセル20ミリに、薬を変える事になりました。
『薬の効果と副作用』
サインバルタカプセル20ミリは今まで試してきた抗鬱剤より効き目が早く現れました。
以前は電話にも出る事ができない、誰とも会話をしたくない、布団から出られない…毎日死にたい。と、ただひたすら死ぬ事ばかり考えている…という状態でした。
しかしサインバルタカプセル20ミリを飲み始めてから少しずつ友達に会いたいな…、連絡してみようかな…という気分になり、飲み続けていくうちにライブに行きたい、外に行きたいと言う所まで回復しました。酷いうつ状態から解放の兆しが見えて来たのは、飲み始めてから約1年半位経った時でした。
『思ってもみなかった意外な副作用』
飲み続けて2年程経ったある朝、起きたと同時に、お尻の下の布団が水溜りが出来るほど濡れている事に気がつき、とても驚きました。最初は、自分が漏らしたとは思わなったので「なぜ濡れているの??」と混乱していましたが、状況を確認していくと「寝ている間に、 おねしょをしてしまったのだ」とわかりました。でも家族に恥ずかしくて言えずに隠していました。
今日だけの事だろうと思っていたのですが、ある時車に乗って買い物に出掛けていた時の事です。尿意も何も感じないのに気づいた時には、もう下着、ズボンが濡れていると言う事が毎日起こるようになりました。自分でも何故??と言う疑問が常にあり、まさか薬の副作用だなんて思いもしませんでした。
まだ20代なのに、お漏らしなんて恥ずかしくて誰にも言えず、また引きこもりがちになっていきました。
そんな中受診日が近づいてきて医師に自分の状態を話しました。すると「原因は何なのでしょうかね?」と医師にも分からずじまいでした。「水分を減らしてみてください」「更にもう1カプセル増やしてみましょう」と言われ、一日一回夜寝る前に、サインバルタカプセル200ミリが、2つに増えました。
『最悪な日々』
それ以降も状態は変わらずでした。さらに向精神薬の副作用の中で多い、喉が異常に乾く症状が増し、尿意が感じないのに大量のお漏らしは続いて居ました。
耐えきれず元々介護士をしていた私は履くタイプのオムツを自分専用に購入し、オムツを履いたまま元の介護士に職場復帰しました。オムツは、3回分の尿でも安心なタイプだったのですが、一度するとパンパンになり、漏れてくる程の量でした。
それに加え眠気と、怠さが常にあり医師に言われるがまま飲んでいたらダメだと判断して、次の受診日に医師にその事を伝えると、医師はそんな副作用が出る事は学会でも発表されていないし、何処にも書いていないと驚きを隠せない様子でした。
それからサインバルタ20ミリを1つずつ減らして行き、飲むのを中止し、今に至ります。20代後半から30代前半にかけて、辛くしんどい日々の毎日でした。もう二度と抗鬱剤は飲みたくありませんし、医師の事も信用出来なくなりました。
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