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抗うつ薬パキシルを服用してから暴力的になり、頭に電気ショックが走る

この記事は30代の男性に書いていただきました。

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■パキシルを服用して日常生活が送れるようになったが

 ひどい憂うつ感が消えず、精神科のクリニックを受診しました。うつ病と診断され、まずはドグマチールという抗精神病薬を処方されました。それでも改善されなかったため、今度は抗うつ薬であるパキシルを処方されました。

 服用を数週間続けているうち、憂うつ感は徐々に軽くなっていきました。それまでは何をするのもおっくうで、朝起きるにしても時間ギリギリまでベッドから出られない状態でしたが、パキシル服用後はためらいなく起床できるようになりました。なんとなく自分の意志とは関係なく、機械的に動かされているような感覚がありましたが、仕事もてきぱきとこなせました。

 ところが数ヶ月すると、いつも何かに急かされているような気分になり、精神的に落ちつかないことが多くなってきました。

■性格が豹変して攻撃的・暴力的になった

 私は元来穏やかな性格で、たまに不満を感じることがあっても、感情を表に出すことはありませんでした。しかしパキシルを服用後は、まるで自分の我慢の限界レベルが急に低くなってしまったようでした。

 何も起こらなければ穏やかな気分でいられるのですが、それまでは気にも留めなかったようなちょっとした出来事で、急にイライラしたり頭に血が上ったりします。買い物に行った先で店員に声を荒げたり、知人や家族と口論することも増えました。

 それまではまったくそのような言動をしなかった私を見て、周囲は私の性格が豹変したと思い困惑していたようです。しかし自覚はあまりありませんでした。自分自身の感覚では調子は良くなっていたので、イライラするのもそれまでの憂うつな気分の反動くらいに思っていました。

■怒りが爆発してものを投げる

 しかし口が悪くなるだけならまだしも、これがやがて暴力的な行為として現れるようになりました。幸い、人に暴力をふるうことはありませんでしたが、怒りが爆発して物を床にたたきつけたことが何度かありました。何が不満だったのかよく覚えていませんが、乗っていた自転車をそのまま土手から放り投げたこともあります。

 憂うつ感は軽減したものの、いつも怒りの爆弾を心の中にかかえこんでいるような感覚があり、今度はこちらのほうが苦痛になってきました。さすがにおかしいと自分でも思うようになりました。

■地面が大きくゆれ、頭に電気ショックが走る

 そんな折、通院していたクリニックから急きょしばらく休院するという連絡がありました。代わりのクリニックを自分で探さなければなりません。

 手もとのパキシルがなくなって1日ほどで異変が現れ始めました。それまでも半日飲み忘れた経験があり、そのときもめまいや頭のしびれを感じました。しかし服用しなくなって1日以上経つと、もはやめまいどころではなく、地面が大きく揺れているように感じられました。また、ときどき頭の中に強烈なショックが走ります。まるで突然背後から鈍器でなぐられたような、高圧電流を流されたような衝撃です。それがいつやってくるのか自分でも予測がつきません。

 地面がゆれる感覚と頭の電気ショックはどんどんひどくなり、服用をやめて3日後には自分の家の中でさえ歩き回れなくなってしまいました。やむをえずタクシーを呼んで救急病院に行き、事情を説明して数日分のパキシルを処方してもらいました。

■断薬するのに半年かかった

 その後新しいクリニックに通院するようになり、パキシルをやめたい旨を医師に伝えました。しかし急にやめると再びひどい離脱症状におそわれるのは分かっていました。服用量を約1ヶ月に半錠ずつ減らしていくペースで断薬しようということになりました。それでもときどき、めまいや電気ショックに襲われることがあり、そのときは自分の判断で、パキシル半錠をさらに半分に割って微調整をおこないました。そしてようやく半年後にパキシルから脱出できた次第です。

 体質的にパキシルが合っている人もいるのかもしれませんが、あのイライラ感やめまい、電気ショックのことを思うと、個人的にはもう二度と飲みたくない薬です。

[参考記事]
「パキシルの副作用で過食症になり100キロの巨漢に」

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