この記事は30代の女性に書いていただきました。
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日本に数十人しかいない難病「スティッフパーソン症候群」を患っていることは「日本に数十人しかいない難病の薬セルシンの副作用で苦しむ」に書きました。
1回目の入院で、まだ病名が特定されるまでは左足のふくらはぎが時々しびれる状態が続いていました。そのうちに左足がベッドに横になっているときに限って、自分の意思とは関係なく動いてしまう不随意運動に変わっていきました。痛みも時々感じるようになったので看護師に話をしたところ、以前にも飲んだことのある漢方薬「芍薬甘草湯」を処方されました。
ツムラの芍薬甘草湯は以前にも腰椎の椎間板ヘルニアを手術した時に飲んだことがあったので、顆粒でしびれや痙攣止めの漢方薬であることはすぐに理解することができました。「漢方薬はゆっくりと効果が出てくるのでしばらく続けて様子を見ます」と看護師さんから説明がありました。
芍薬甘草湯は以前に飲んだときには何も副作用もなかったので、安心して飲み続けていました。食事の前になると看護師さんが持ってきてくれるので、飲み忘れることも無く、食事の前には必ず飲んでいました。飲み方が慣れているので看護師さんから上手に飲むね、と言われたこともあります。
看護師さんに言われて気が付いた異変
ツムラの芍薬甘草湯は以前に飲んでいた時には体に全く変調がなかったので、何も気にしていなかったのですが一週間くらい経った時に少し首のところが赤くなっていることを看護師さんに指摘されました。気になったので病衣の胸元をのぞいてみると、赤い発疹があることに気が付きました。袖を上げてみるとそこにも同じような発疹が一つだけありましたが、これが体全体に広がるとは思ってもいませんでした。発疹というと痒みが伴うものと思っていましたが、全くかゆみがなかったのは唯一の救いでした。
気になるので毎日発疹の様子を見ていると、手や足にも発疹が出始めてきたので看護師さんに状況を報告しました。担当の医師も様子を見に来ましたが、一時的に発疹が出る人もいるけど自然に治ると言って帰っていきました。
広がっていく発疹の範囲
その後は目に見えて発疹の出る範囲が広がっていきました。その間も足のしびれや痛みは改善することはありませんでした。医師は薬の服用を止める考えはなかったようですが、二週間くらいすると首から下の身体のすべての場所に1cm間隔くらいに発疹が確認されることが分かりました。医師もこのような状態になってから初めて原因について考えるようになりました。
以前の状態と変わったところを考えると、芍薬甘草湯が追加されたことしかなかったのです。試しに漢方薬の服用を止めて様子を見ることになりましたが、すぐに変化が表れてきました。薬の服用を止めてから二日目くらいから発疹の赤みが少しずつ薄くなってきたのです。その後も少しずつ赤みが薄くなってきて、1cm間隔で出ていた発疹が少しずつ消え始めてきました。そのうちに体中に広がっていた発疹が消えていくのが目に見えて分かるようになってきました。全ての発疹が無くなるまでに一週間以上かかりましたが、医師の判断が遅かったことでひどい目にあったとつくづく思いました。
医師は発疹の理由を何も言いませんでしたが、考えられる理由は3つあります。1つ目は芍薬甘草湯の副作用を調べると「肝機能障害による発疹」という項目がありましたので、これが当てはまります。
そして、2つ目はアレルギーです。漢方薬でもアレルギーが現れることがありますので、この可能性もあります。私は花粉症を初め、紫外線に対してもアレルギーを起こします。暑い日に半そでシャツを着ると首や手にまだら状の赤い斑点のようなものができてしまいます。そのために夏でも長袖のシャツを着て紫外線による炎症が起きないように気を付けています。
3つ目は薬の組み合わせです。スティッフパーソン症候群の薬も飲んでいますが、この時点では薬の種類も少なかったし、薬の飲み合わせにも特に問題があるとは考えていませんでした。飲み合わせについては病院が一番知っているはずなので心配することもありませんでした。
いくら漢方薬といえども薬は薬です。軽い気持ちで飲むのは間違っていると感じた出来事でした。
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