この記事は30代の女性に書いていただきました。
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「トピナ錠」を処方された経緯
心療内科の通院歴は10年近くになります。しかし、転居をきっかけに三か月前に転院をしました。この10年、鬱症状だけで無く、不眠症の症状が完治しない為に通院を続けてきました。
就寝前の過食も伴っていた為に処方されているのは睡眠導入剤だけで無く、抗不安剤、抗てんかん薬「リボトリール錠」を就寝前に飲む日々を送ってきました。転院してまず行われた血液検査で「中性脂肪が高い」と指摘を受けました。自分に思い当たることはありましたが、約9年前に急激に15kg程の激太りをしてから体重が元に戻ることはありませんでしたから半分は薬のせいだったと医師に伝えました。
すると、医師は「やせる薬があるよ」と話をしてきました。聞くと「トピナ錠」という薬で本来は抗てんかん薬として用いられ、別の抗てんかん薬との併用のみ処方可能という薬なのだと説明をされました。「あなたはリボトリール錠を飲んでいるからラッキーだったよ!」と微笑む医師。更に「食欲を減退させる効果があるから痩せていくよ」「一か月で3kg痩せた人もいる」とゴリ押し。
疑問に思った私は「食欲だけで無く、意欲ややる気が減退してしまうと困る」と言うと「それはないと思う」と医師に言われました。その診察中は不思議なくらい「あなたの鬱症状はほとんど回復傾向にある」と何度も念を押されました。後に調べてみるとトピナ錠の副作用として「うつ症状」が該当することを知りました。
「トピナ錠」の服用を決めた時のこと
今思えば、その不信感があるならばこの薬に手を出さなければ良かったと思っています。「やせ薬」など存在しない。薬で痩せるなんて、不健康すぎます。しかし私は就寝前の過食について悩んでいました。食欲を止められない、食べたことを覚えていない、強い空腹感に襲われ寝付けないなど。その悩みが解決されるならば、と服用を決めました。「副作用が大きく出るようならすぐに服用をやめよう」と決めていました。
副作用を感じるまでの三週間
・飲み始め~一週間
一日一錠を就寝前に飲み始め、一週間しないうちに副作用とみられるものを感じました。手先・指先に痺れを感じ、腕を上げていることが辛い時間がありました。しかし自己暗示もあってか就寝前の過食は頻度が減ってきていました。
・一週間~生理期間
生理前のPMS症状(月経前症候群)は前からありましたが、明らかにこれまでとは違い感情の起伏が激しく、一日に何度も落ち込むようになりました。生理痛が重くなることは無く、食欲が増してしまうことも特にありませんでしたが、精神的に落ちるところまで落ち、憂鬱でたまらない期間でした。
手の痺れは次第に感じなくなりましたが、そんなことより自分が何をするか分からない、周りにイライラをぶつけている等PMS症状なのか、副作用のせいなのか分からない状態でした。
・生理期間終わり~三週間
生理期間は終わりましたが、感情の起伏は相変わらず激しいままでした。同時に無気力になり、舌の痺れを感じるようになりました。就寝前の過食の頻度は格段に減りました。いえ、一日通して食欲が無いのです。意欲もやる気もありません。ただ空っぽになっただけ。
そこで私は、「トピナ錠」の副作用である「うつ症状」が出ていると自覚しました。ようやく原因が分かった日に、急いで心療内科に電話をし、診察予約を出来るだけ早められるか連絡をしました。医師が「あなたの鬱症状はほとんど回復傾向にある」と念を押したあの時、どうして否定出来なかったのだろうと後悔もしています。
副作用があると伝える勇気
診察の予約は数日早まり、心療内科の診察へ行きました。開口一番に「トピナ錠をやめたい」と言いましたが「どうして?」と聞かれた瞬間に心臓がぐっと掴まれたように痛んだのを覚えています。家ではあれほど後悔した副作用と「薬を飲んでしまった後悔」を言い出すには勇気が必要でした。私の場合は過食の点だけで言えば改善が見られていたのですから尚更でした(改善というか、うつ症状により食欲が無くなっただけですが..)。
これ以上副作用なんかで落ち込んでいたくないという気持ちで必死に説明をして「トピナ錠」の処方を止めてもらいました。就寝前の過食に対する治療はやめないけれど、この薬だけは二度と飲みたくないと伝え、晴れて三週間で「トピナ錠」から離れられました。
今思えば、初期段階の手先・指先の痺れの段階で一度相談しておけばこんなに長く服用せずに済んだと思います。それは私の「医師に対する信頼の無さ」が原因です。治療には医師への信頼がとても大切なのだと再認識しました。
個人差かな?自分はトピナとリボトリールで効果テキメンですよ!
そうなんですね。個人差があるのでしょうね