「顕微鏡歯科をもっと早く知っていれば良かった」
これが顕微鏡歯科で治療をした正直な感想です。
私は顕微鏡歯科を受ける前に「根管治療の名医」といわれている歯科医院に通っていました。
この歯科医院では奥歯の根管治療をやってもらったのですが、「(奥歯の)根が石灰化しているため、これ以上治療はできません。治療はここで終わりです」と言われ、不完全なまま治療を終えました(石灰化とは歯の根がカルシウムで埋まってしまう現象)。
通常は歯の根の中をきれいに掃除してから薬を詰めるのですが、歯の神経を取り除いてから時間が経っている場合、根が石灰化して開かないことが多いのは事実です。
しかし、この歯科医院の場合は治療費が高いので「これ以上治療はできません」と言われても気持ちが収まりません。
なにせ奥歯の根管治療が1箇所50万円ですから。
それでも、この医者が噂通りの名医であれば諦めも付くのですが、私の判断では名医どころか「やぶ医者」です。
そう判断した根拠が2つあります。
一つ目は通常、自費治療であれば治療歯に菌が入らないようにラバーダム(下の画像の緑色)を付けるのですが、この歯科医院は全く使いませんでした。
もう、この時点でアウトです。
ラバーダムは基本中の基本で、これをやっていない歯科医はダメ医師だと思ってください(保険治療の場合はラバーダムを99%付けないので、私は絶対に行きません)。
二つ目は「なぜラバーダムを使っていないのですか。使ってください」と言っただけなのに、「不満なら訴えてもらってもいいですよ」と言ったことです。
訴えるなんて一言も言っていないのに、この高圧的な態度は二流の医師が取る態度です。
このようなことがあり、歯医者に不信を抱きながらも、それでも諦められず腕のいい医者を探していると「顕微鏡歯科」という文字が目に留まりました。
そこには「顕微鏡歯科では歯をマイクロスコープで拡大して治療を行います」と書いてありましたので色々調べたところ、アメリカなどの先進国では顕微鏡歯科は当たり前に行われていることが分かったのです。
顕微鏡歯科をやっている歯科医は東京でも数件しかないのですが、私は銀座にある吉田歯科診療室という顕微鏡歯科医院を選びました。
最初は口の中の状態をチェックする「歯の健康診断」を受けたのですが、歯周炎が数か所あり直ぐには治療できる状態ではありませんでした。
吉田歯科診療室では口の中の状態が良くないと治療をしてくれないので、歯科衛生士さんに歯磨きの仕方から教わり、1か月かけて歯周炎を完全に治しました。
そして、とうとう前の自費治療で失敗した奥歯の治療をしてもらいましたが、石灰化して開かないと思っていた根管が開きました!
顕微鏡を使わない治療だと勘を頼りに歯の根を探すしかないのですが、顕微鏡歯科だとモニターに映し出されるので勘に頼る要素は少なくなります。
治療してから約3年が経っていますが、何も問題はありません。
治療費は根管治療で約16万円、かぶせ物で約13万円くらいでした。
1回の治療時間は1時間から2時間くらい取ってもらいましたが、5回くらいで全て終わりました。
保険治療に慣れている人からすると高いと思いますが、私は大満足です。
[後記]
普通の歯科医は歯周炎や歯周病でも歯の治療を始めてしまうのですが、まともな歯科医であれば絶対に歯の治療を始めません。
歯周炎や歯周病を治してから歯の治療に入るのは世界では常識です。
これは歯科医を選ぶ基準になりますので覚えておきましょう。
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