名城病院の医師が人工透析患者を紹介する見返りにお金を貰ったとして逮捕されました。
つまり、総合病院(名城病院)の医師が人工透析専門の病院に患者を紹介して、そのお礼として賄賂を貰っていたということです。
なぜ、患者を紹介するだけでお金を貰えるのか。
それは人工透析は儲かるからです。
1人の透析患者にかかる医療費は月に40万円です。
年間にすると500万円(しかし、患者の負担額はたったの月に1万円)。
最近は人工透析の診療報酬が減額されているので昔ほど儲からないですが、まだまだ儲かる病気には違いありません。
それにしても、患者を紹介してその見返りにお金を貰うって人身売買みたいですよね。
この事件を読んで思い出したのが人身売買の現代版の人材派遣業です(笑)
人材派遣業は人を会社に紹介して給料の一部を貰う仕事ですが、昔はヤクザがやっていたことです。
やくざ組織の下の人やその知り合いなどを建設現場や港湾で働かせて、その給料の一部をピンハネする仕事をヤクザは行っていましたが、今の人材派遣業とやっていることは同じです。
人工透析の患者を紹介してお金を貰うのと人材派遣業が行っていることはほとんど同じですが、違いは法的に守られているか、守られていないかだけです。
でも、どちらも人身売買に近い性質があることには違いありません。
就職先の紹介業や、雇用のあっせん業は、職業として成り立たせてはならず、公共職業紹介所以外では、禁止しなければならないものなのである。
そのために、ヨーロッパ近代(モダン)500年の成果があるのだ。
雇用・労働関係からのピンハネ、中抜き、手数料徴収は、それは、明らかに奴隷売買、人身(じんしん)売買だ。
これらの会社は、派遣労働者ひとり分で、派遣先企業 から、自給3800円を受け取り、その中から、派遣労働者に、半分以下の自給1200円とかを、払っているようなことをずっと、やってきた。人間として、許すべからざる行為である。
「副島隆彦の人生道場」より引用
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