「薬用化粧品」であれば安全で効果が高いと思っていませんか?「薬用化粧品」は医薬部外品と呼ばれていますが、102種類の表示指定成分以外は記載の義務がありません。102種類の表示指定成分は以下の説明の通り、危険性が高いとして指定されている成分ですが、当然、薬用化粧品に入っている危険な成分はこの102種類だけで済みません。
つまり、「薬用化粧品」は消費者に都合が悪い成分は隠せるということです。「この成分はお客さんに知られてはまずいので、医薬部外品にしよう」なんてことも出来てしまうのです(笑)それに対して「化粧品」は全成分の表示の義務がありますが、効果は薄いです。
表示指定成分とはアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分として、薬事法によって製品への表示を義務づけられた成分です
しかも、この医薬部外品がOEMで提供されているという現実があります。OEMとは自社に製造工場や研究施設がない会社が他社の製造会社に商品を作ってもらう仕組みです。
ですので、中身が同じで商品名だけが違う商品がたくさん流通しているのが現実です。例えば「ラポマイン」「デオプラスラボ」という腋臭商品がありますが、これは天真堂の「ボディオール デオドラントクリーム」と全く同じ商品です。つまり、天真堂が「ラポマイン」「デオプラスラボ」をOEMで提供しているわけです。
なぜ、そんなことをしているのかと言うと医薬部外品の開発を行うには数億円という研究費がかかるからです。小さな会社がここまでの費用をかけるのは不可能です。ですので、他社が開発した製品を名前を変えて売らせてくださいというのがOEMです。
しかも、提供を受けた販売会社は化粧品や医薬部外品に詳しくなくても販売しているという現実があります。例えば「ラポマイン」の販売ページに行くと「赤ちゃんでも使える」なんて書いてありますが、パラフェノールスルホン酸亜鉛を使っています。これは102種類の表示指定成分に入っていますし、強力な殺菌消毒剤です。
基本的に薬用化粧品は何が入っているか分かりませんし、必ず肌に良くない成分が入っているということを自覚したうえで使ってください。
[後記]
他にもOEMの例を挙げます。「メルライン」と「ピューレパール」はミリオナ化粧品のOEM商品です。つまり、ミリオナ化粧品が開発した商品を名前を変えて、売っているのです。
「メルライン」を販売している会社はIT会社ですが、化粧品と縁もゆかりもない会社が医薬部外品を自社の商品として売っているのは少し問題があるのではないかと私は思っています。例えばカネボウの白斑事件みたいなことが起きた時にどうやって責任を取るのでしょうか。莫大な賠償金を準備できるのでしょうか。
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