「木造住宅270件とマンション62件」を対象に平均死亡年齢の比較を行ったところ、マンションの住民の方が木造住宅に住んでいる人より9年寿命が短いことが分かりました。
これを調べたのは島根大学の中尾哲也教授です。
寿命が9年違う理由は木造住宅よりコンクリート住宅の方が温度が低いからです。
人間は体温が高ければ病気になりにくいのですが、コンクリート住宅ではどうしても体の熱が奪われてしまう。
その結果、死亡年齢を早めてしまうのだ。
「体を温める」と病気は必ず治る」の著者である石原結實先生によると35度は癌細胞が増えやすい温度だそうです。
もう一つ、静岡大学と東京大学の共同研究を紹介します。
コンクリートの巣箱、木製の巣箱、金属製の巣箱の3つを用意して、ネズミの子供の生存率を調べました。
結果は
コンクリートの巣箱では93%が死亡
木製の巣箱では15%が死亡
金属製の巣箱では59%が死亡
でした。
この実験でも木製の巣箱が圧勝です。
それにしても、コンクリート巣箱の生存率7%(木造は85%生存)って恐ろしいです。
以上、2つの研究を紹介しましたが、何かが足らないことに気づきました。
それは例え木造住宅に住んでいても、合板、集成材だらけの家だと意味がないってことです。
合板とは木片と木片を接着剤でつなげて、あたかも1枚の板や柱のように見せる材料です。
ここで問題なのが接着剤です。
住宅メーカーの社員に「うちの木材はF☆☆☆☆等級(ホルムアルデヒドの放射量が一番少ない)の接着剤を使っているので安心です」なんて言われていませんか。
確かにF☆☆☆☆等級はホルムアルデヒドの放射量が一番少ないですので、他のものよりマシですが、しょせん規制されているのはホルムアルデヒドだけです。
接着剤に含まれている他の揮発性有機化合物の規制はされていません。
このような集成材や合板で家が出来ていたら健康になれると思いますか?
家中の柱から揮発性有機化合物が揮発するのですから、健康になれる訳ありません。
さらに気を付けなければいけないのが、クロス(壁紙)です。
クロスを張るときには接着剤を使いますが、この接着剤からも揮発性有機化合物が出ます。
ですので、健康を考えるなら、クロスを張るのではなく、漆喰を塗ってください(漆喰でも化学物質が入っているものがあるので注意。スイスのカルクウォールは100%天然成分です)。
ちなみに私の家は無垢材を使った木造住宅ですが、室内は全て漆喰です。
ドアなどの建具も化学的な接着剤を一切使っていません。
接着剤の代わりに「にわか」という自然ののり(糊)を使って建具を作ってもらっています。
ですので、私の家で化学物質が出ているのはシステムキッチンぐらいです。
システムキッチンは合板と塗装から揮発性有機化合物が出ています。
オールステンレスキッチンにすれば化学物質が出ないのですが、あまりにも高くて断念しました。
国内メーカーのシステムキッチンの設備をオールステンレスで作ると200万円かかると言われました。
皆さんもお財布と相談しながら、健康な木造住宅を建てましょう。
[参考記事]
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