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性的欲望が抑えられない障害者の事例。妹を妊娠させるなど

この記事は50代の女性に書いていただきました。

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私は現在50代(女性)です。生まれながらの発達障害を今でいう「統合失調症」と誤診され、33回にも亘る精神科病院への入院中に投与された向精神薬の副作用により、身体にも重篤な後遺症が残って、現在は車椅子生活を余儀なくされています。

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抑制の効かない欲望

精神疾患の症状は時に患者の理性を狂わせ、若しくは羞恥心や罪悪感という概念を完全に奪ってしまいます。精神障害者のみならず、重度の知的障害者や認知症のお年寄りにも同様の状態が見られることが少なくはありません。

共通する点は、それらが食欲や睡眠欲、そして性欲など生きものとしての基本的な欲求が抑制困難になるという部分です。例えば、精神障害者や知的障害者は満腹中枢に異常をきたしやすいことは研究でもわかっています。

実際に精神科病院の閉鎖病棟や知的障害者の施設などに行ったことがおありの方は、彼らがみんな異常と思えるほどの食欲を示すことや、食事の時間に食べものの奪い合いにまつわるトラブルで、スタッフが大わらわで対応している姿をご存知かもしれません。

自宅で重度の精神障害者や知的障害者の介護に当たるご家族に、家族会などの場でお話を伺うと「もう本当に食欲が旺盛過ぎて…食費が嵩むというだけではなく、本人は身体も大きく重たくなるから、排泄や排便、入浴の介助が大変で…」とおっしゃる高齢のお母さんによく出会います。

食欲よりも深刻な抑えられない障害当事者の性的衝動

イヤな表現になりますが、生物的欲求が顕著に表出するということは、基本的な要求の根源ともいえる性欲も非常に強く表に出てくることになりがちです。特に男性の当事者をおうちで看ていらっしゃる保護者の方は、この点が一番悩ましい部分だとおっしゃいます。

「差別だ」と非難されることも敢えて承知の上でお話しします。精神障害者や知的障害者を抱える家庭と、地域での近隣トラブルの原因として、障害当事者の性的な逸脱行動や、その周辺から生じる問題も実に多い現実は否定できないのです。

障害者の問題というものは、抱える障害が重度になればなるほど綺麗事や理想論だけでは語れなくなります。だからこそ当事者とその家族は苦しむのです。そのじつ「迂闊な」ことを語れば、全然関係ないギャラリーから「差別発言だ!」と声が挙がりがちなのです。しかし、私個人としてはそういう横やりが入って真の問題点を議論できないことこそが、社会における「本当の障害者差別」なのではないのかと、常日頃からもやもやしています。

障害者がどんな想いから問題行動に出るのか

障害者の欲望が具体的にどういう形で表出するのか、一般の方にもわかりやすいよう例を挙げて説明します(実例ですので、物語風に書き記します)。

Bさんは年頃の障害を持つ男性です。欲望は健常者と呼ばれる人と同じようにあります。ただ、それをコントロールする力は障害を持っているがゆえにうまく働きません。

ある日、彼は天気がよかったので家の庭先に出ていました。彼の自宅の前をキレイなお姉さんが通りかかりました。とてもキレイなお姉さんで、余りにも魅力的だったのでお友達になりたいと彼は考えました。憧れのお姉さんが喜んでくれるよう、彼なりに考えたコミュニケーション方法で、彼はお姉さんにハグをしました。

好きな人同士はハグをしたりキスをしたりすることを、彼はテレビで観て知っています。そういえば、同じ作業所に来ている友達のA君はスマートフォンを持っています。昼休みにA君がスマートフォンで観ていた動画の中では、男の人と女の人が裸でハグしていました。

A君に頼んでスマホの動画を一緒に観せてもらった彼は、いつか自分も動画に出ているような素敵な女の人と、裸で抱き合ってキスができたらいいなと思ってしまいました。

ともあれ、お姉さんにハグをした途端、彼のおちんちんが急にカーッとなりました。そういえば、おちんちんがヘンになってしまうことは頻繁にありましたが、もしかしたら怖い病気かもしれないので、それについて彼は敢えて考えないようにしていました。なぜなら彼のおちんちんからはこの頃、カーッとなるのにあわせて、これまでは出たことがなかった白いおしっこが出る時があるのです。

実は作業所でA君にスマホの動画を観せてもらった時も、白いおしっこを彼はパンツの中に漏らしてしまいました。おしっこを漏らしたなんて他人に知られるのはとても恥ずかしいので、A君には黙っておきましたが。

「白いおしっこ」が出る時には、おちんちんもカーッとなってとても気持ちいいのですが、気持ちよくてたまらない一連のそれらの持つ意味が、本当は何なのか彼にはわからない上、白いおしっこで汚れたパンツを見て、なぜかお母さんはいつも憂鬱な顔をするのです。おちんちんからいつも出てくる普段の黄色いおしっこが、トイレに間に合わずにパンツを汚した時のお母さんの表情以上に、白いおしっこの日はお母さんの顔が悲しそうです。

…白いおしっこが出る自分は、もしかしたらとても重い病気なのかも知れません。大好きなお母さんが悲しそうな顔をするのはつらいので、彼は白いおしっこのことが内心心配ですが、自分が病気なのかどうかもお母さんには相談できません…。

とにかく、キレイなお姉さんに触れた途端。いきなりおちんちんがカーッとなって、白いおしっこがびゅっと出てしまいました。A君にスマホで見せてもらった裸の女の人が男の人と抱き合っているあの動画の、裸の女の人に何だか目の前のお姉さんの姿が重なってしまいました。

もっと正直に言えば、まるでお姉さんが裸で自分と抱き合っているような…彼はそんな不思議な気分でした。しかし、ハグしたらお姉さんは喜んで自分と仲よくしてくれるかと考えていた彼の予想は裏切られ、あろうことか憧れのお姉さんは「キャーっ!助けて!」と悲鳴を上げました。

いきなりおちんちんがカーッとなって白いおしっこが飛び出たことと。ハグすれば喜んでくれると信じていたお姉さんが「誰か助けて!ねぇ、あんた。何すんのよ!」と自分を強い力で振り払ったことに、彼はとにかくびっくりして泣きました。

彼が驚いて泣いているところにどんどんたくさんの人が集まってきます。「こいつ、○○さん家の池沼(統失)だぜ」という言葉も聞こえてきます。理由も理解できないまま、彼はただ泣き続けるしかありませんでした。早く警察を呼べよ、という怒号の先からパトカーのサイレンも聞こえてきました…。

上記のお話は、かつて私が入院していた精神科病院の敷地内に併設されていた作業所で起きた実際の事例を、個人が特定されないよう幾つか組み合わせて構成してみたものです。

精神障害者や知的障害者などが起こしがちな(性的な問題が絡む)近隣トラブルの原因に繋がりかねない彼らの衝動や、社会性や人間関係に係る発達の遅れから来る無知について、少しは読者各位にご理解いただけたなら幸甚です。

実は、このような近隣トラブルを起こして精神科の閉鎖病棟に入院される方の数は、決して少なくはなかったように記憶しています。トラブルの性質上男性が多いのが事実ですが、女性も皆無とはいえません(女性の場合は、例えば好意を寄せる異性の気を惹きたい一心で白昼、街中で衣類を全部脱いでしまった…みたいなケースをよく見聞きしました)。

障害者の「問題行動」に隠された本当の問題

彼らはとにかく裏表がないので、行動や感情表出も正直且つストレートです。好意を寄せた相手に気に入られたいがためにとったつもりの行動が実は社会的には逸脱行為だった、というわけです。

しかしながら、相手側にはそんな障害当事者本人の想いなどわかりませんし、理解できたとしても行為そのものを許せるかどうかはまた別の次元の問題だといえます。「許していいか」どうかも判断が難しいところであり、このテの問題を議論すること自体がタブーな現代の社会において、一人ひとりがもっと自分の問題として考えることができるようになればいいのに。いつもそんなふうに、障害者のひとりとして…私は本当に心から願っているのです。

先ほどの例話では「キレイなお姉さん」としていますが障害を持つ彼らの「憧れ」の対象が小さい幼児や赤ちゃんに向けられる場合も多いのです。彼らとしては「可愛い」から赤ちゃんや幼児に触りたい、抱っこしたいと思うのですが、相手との適切な距離感や手加減ということへの理解が困難な彼らは、保護者の許可を得ずにいきなり小さな子どもに触ったりします。驚いた乳児や幼児に泣かれ、思わず障害者本人が反射的に子どもを叩いてしまった…みたいな事例も現実には多いのです。

先に挙げたように、障害の性質上満腹中枢にも異常をきたしている彼らは、身体もやたら大きく力も強いことが多いのも事実です。「図体のデカい若い男」がいきなり暴力的なことをしたら、幾ら悪意はなかったと言われても、応戦が不利な女性や幼い子どもにとっては単なる恐怖でしかないです。

しかしながら、現状「刑法39条」の括りもあってか不幸にしてトラブルが起きても、現場で問題を起こした障害当事者本人は(興奮状態で暴れている…という状況でもない限り)障害者手帳を所持している(もしくは精神科通院歴がある)本人に対して、身元拘束はできないという対応が殆んどだと聞きます。「心神耗弱」状態だと見做される障害者は本来「法」によって裁く対象ではなく、福祉や医療が看る部分だから、というのが警察や司法の見解なのだそうです。

具体的には「当事者同士で話し合って解決してください」と、警察は(せいぜい厳重注意どまりで)その場を立ち去るのですが、しかし話し合って解決できるレベルの問題ではないことは説明するまでもないでしょう。

薬物での行動抑制

それでも問題行動を起こした障害者本人が、教育の効果によって今後多少でも改善を望めそうな場合、精神科病院、通所施設や入所施設、さらには矯正施設などで本人の理解能力に合わせて、物事に対する誤った認知を再確認し、不適切な行動パターンを望ましいそれに替えていくための治療教育を受けることとなります。

しかし精神疾患の病状や障害の程度によっては、そのような治療教育が全く功を奏しない状態、という場合も当然あります。あるいは、教育によって改善が望めるケースであっても、本人の病状が現時点で「陽性症状」という状況で「自傷他害の虞が想定される」場合もあります。そんな時には薬物治療、つまり衝動を抑える薬を投与することによって本人を鎮静させ、問題を起こさないように行動抑制するしかない場合もままあるのです。

この辺りが本当に「綺麗事では語れない」部分です。薬物による行動抑制について障害当事者にとっての「虐待」に当たるとする法曹関係者や人道主義を語る専門家は、やむを得ない処置についてまでも、表面的な事象だけで批判非難しがちです。

しかし、行動抑制や拘束の主たる現場である精神科病院で、女性看護師が「暴力」の被害者になる事件が今もなくならない現実や同じ病棟に入院している女性患者、あるいは同じ施設を利用している障害のある女性がしばしば「性被害」に巻き込まれてしまうという事実もあります。

少しでも真正面から考えるならばそれらの専門家の権威ある先生の意見が、いかに「高みの見物」による的を得ないものなのか、実際に障害当事者からのレイプを数回経験している私にしてみればその道の権威の言葉=真っ当な考えだとされがちな「専門家」の安全な立ち位置からの無責任な発言に、ただ怒りしか感じ得ないことがいっぱいです。

閉ざされた空間としての「家庭」の疲弊と限界

経済的なことで、医療機関での入院加療という形での本人対応が困難だというケースもあり得ます。そういった場合、障害のある本人の介護は家族が一手に担うことになるわけですが、家庭の問題は外からは見えにくい分、深刻化していく度合いも大きいのです。

本人の興奮が高揚し、年老いた両親に対する暴力が恒常的に繰り返されている話もありがちですが、それを親御さんが警察や保健所に相談することはほぼないでしょう。行政に相談しても具体的には動いてくれないことも多く、それがさらに家族の疲弊感や絶望感を深刻にさせていきます。

現在のお年寄りと呼ばれる世代であれば「家の話が外に漏れるのは恥」だとする考え方もまだまだ当たり前のものです。もしくは障害のある我が子に問題行動が見受けられても、自分の胸に留めておけばいいと、誰にも相談せずに我慢してしまう親御さんは数知れません。

現時点で青年期に相当する年頃の息子に(特にメンタル的に、知的に)障害がある場合、同胞の弟妹の就職や縁談を不安視して、我が子の障害を隠す例が今でも普通に見られます。隠しているからこそ表沙汰にならないだけです。

もっとイヤな話に少しだけ触れます。障害のある本人の歪んだ衝動が、きょうだい児に向けられたケースも少なくはありません。病院で出会った当事者のなかには欲望を抑えられずに性交を強要、行為を繰り返した結果、実妹を妊娠させた兄や高揚した兄が歳の離れた弟を殴って、当たり所が悪く弟は失明寸前の状態に陥った…などの痛々しいケースもこれまで実際に私は見てきました。

これらだって家庭内で「隠している」からこそ表沙汰にはなって来ない、障害当事者の家族であるがゆえの暗部です。家庭は閉鎖的な空間であり、家族も距離が近すぎるから逆に何も言えない集団です。本来なら最も安心できる場所であり集団だと定義されている家庭であり家族が、実は外からは本当の問題を窺い知れないだけに、一番リスキーなのかも知れません。

そういう「他人に言えない」問題に悩む当事者の家族にとって、障害を持つ本人の激しい衝動性や攻撃性を薬で抑制できるとしたら、それは夢のお薬かもわかりません。性の問題が絡む「問題行動」の内容が内容なだけに「未然に事件や事故を防ぐためにももっと鎮静効果が強い薬を本人に処方してください」と医師に懇願する家族の数もまた少なくはありません。

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