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エビリファイ(鬱の薬)の副作用で眼球が勝手に動いてしまう(眼球上転)

この記事は20代の男性に、エビリファイ(鬱の薬)の副作用について書いていただきました。

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 私は学生の頃から鬱状態や社会への不安などに悩まされていて、心療内科に通院していました。なかなか治療は進まず、成人してからは幻覚などの症状も現れてしまうようになりました。

 不安になったり落ち着かなくなると、誰もいないはずの部屋で人影が見えたりしてしまい、怖くて仕方がありません。初めてのことだったため「一時的なものだ」と思い込み我慢していましたが、しばらくしても治らないため、医師に相談しました。

 そこで処方されたのが「エビリファイ」です。

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眼球上転という副作用

 エビリファイの服用を始めて、確かに鬱状態や幻覚は抑えられてきたと感じました。今までのように幻覚を見る回数は減りましたし、気分も少し落ち着いてきたように思えます。しかし服用を始めてから数か月後、突然眼球が上につったように動いてしまう症状が出てきたのです。

 勝手に視線が上へ上へといってしまい、戻そうとしても戻せません。手元や足元を見ることができないため、歩くのも困難でした。当時は販売業のアルバイトをしていましたが、仕事中にその症状が出てしまうとレジ打ちなどがほとんどできません。

 しばらくは無理に仕事をしていましたが、流石にそのまま仕事を続けるのは難しくなり、副作用が出たら休憩をいただくことにしました。30分以上副作用が収まらない時もあったため、長い時間仕事に戻れないことがありとても申し訳なく感じていたのを覚えています。

 痛いほどに目玉が勝手に動いてしまい、何度瞬きをしても戻らない恐ろしさはもちろん、明らかに目がおかしな状態になっているということの恥ずかしさで人前に出ることを躊躇する時期もありました。

 他にも睡眠薬などを併用していましたがこういった副作用の説明などはされなかったので、当時は薬の副作用だとすぐには気づけませんでした。後日診察があるときに医師に相談したところ、エビリファイによる「眼球上転」だという副作用だということがわかりました。

どんな副作用があるかわからない

 医師によると、エビリファイの服用量はそれほど多くなかったので、眼球上転の副作用が出るのは珍しいことだったらしいです。今まで色々な精神薬、睡眠薬などを服用してきましたが、どれも「こういった副作用があるかもしれない」と事前に説明されていたため多少の覚悟と安心感はありました。

 ですが今回のことで例え少ない量でも副作用が出る、ということを身をもって知る結果に。結局医師と相談してエビリファイの服用は中止し、別の薬で様子を見ることになりました。

 薬の副作用は誰にでも起きるわけではないし、薬によって安定した生活ができるようになる方もいらっしゃると思います。しかし、逆に言えばもしかしたら自分自身に想定していない副作用が起きる可能性もあるのです。副作用について医師が全てを把握して処方時に一つ一つ説明できる場合は少ないと思われるので、初めて処方された薬で少しでもおかしいなと感じる症状が出たら早急に医師に相談することが大事だと思います。

 私は現在諸事情で別の病院へ通っていますが、過去に副作用が出た薬などをきちんと把握しておくために薬局でいただける「お薬手帳」などに今まで服用してきた薬を記載して、どんな効果があったか、副作用はあったか、などを説明できるようにしておいています。患者側としても過去に服用していた薬のことなどを理解しておくと、次の処方時に間違いが無くなり安心できると思います。

 薬と副作用については個人との相性もあり服用するまでハッキリとはわからないケースが多いですが、私のエビリファイの副作用「眼球上転」の体験が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

[参考記事]
「抗精神病薬エビリファイの副作用のせいで徹夜で歩き回るはめに」

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