健康診断や人間ドックを受けると癌になる可能性があるのは真実です。
オックスフォード大によると「日本人の癌の3.2%はCTなどの被爆によるもの」であると発表しています。
国内でがんにかかる人の3・2%は、医療機関での放射線診断による被ばくが原因の
発がんと推定されることが、英・オックスフォード大グループが行った初の国際的な
研究で明らかになった。調査が行われた英米など15か国の中でも最も高かった。CT(コンピューター断層
撮影法)装置の普及などが背景とみられ、検査のあり方を巡り波紋を広げそうだ。
この研究は英国の医学誌「ランセット」で報告された。読売新聞より抜粋
実はこの研究は10年前のものですが、今のCT(コンピュータ断層撮影装置)は昔と比べて格段に進歩していて、放射線量も多くなっています。
今のCTは「鮮明な3Dの立体画像」を作成することが出来るのですが、これだけのものを作るということはそれだけ放射線量が多いということです。
例えば肺のCTの被爆ダメージは通常のエックス線の100倍から1000倍あります。
それを考慮すると現在の被爆による癌の発生率は3.2%ではなく、倍以上になっていても変ではないと近藤誠医師は言っています。
「癌が見つかって良かった。毎年人間ドックを受けていたお蔭だ」と言っている人がいますが、それは人間ドックで作られた癌が見つかっただけではないのか。
これでは笑い話ではないか。
健診の効果
肺癌の健康診断に効果はあるのかを検証した「チェコリポート」という研究があります。
喫煙歴のある6300人を2つに分け、1のグループは年2回胸部エックス線と喀痰細胞診を受け、2のグループは何もしないという条件で検証しました。
その結果、1のグループの方が肺癌にかかる率が1.32倍高かったという結果が出ました。
これでは何のための健康診断が分かりません。
他にも健康診断に効果についてデンマークで行われた研究があります。
やはり、ここでも健康診断の効果はないと結論付けています。
デンマークの30~60歳の成人を「1万人の健診を受ける群」と「5万人の健診を受けない群」に分けて行われました。
健診群は5年間に4回の健診とその後のカウンセリングを行い、必要があれば医療機関へ紹介しました。
健診内容は、心電図▽血圧▽身長▽体重▽ウエスト▽ヒップ▽呼吸機能検査▽総コレステロール▽糖負荷試験。日本の一般的な住民健診で行う、胸部エックス線写真▽貧血▽腎機能▽肝機能▽尿検査-は入っていません。
一方、未受診群はいずれの検査も行いません。開始から10年間の心筋梗塞の発症を比較しました。
結果は、これまで紹介してきた研究とほぼ同様で、2つのグループで心筋梗塞の発症に差はないというものです。もはや驚くべき結果ではなく、これまでの研究と同じということでは当然の結果といった方が適切でしょう。
産経ニュースより転載
[補足]
そもそも、健康診断や人間ドックという制度は欧米にはないのですが、なぜなのか。
答えは簡単で健康診断の効果が確認できないからです。
今までたくさんの欧米系の研究者が健康診断の有効性を調べていたのですが、それを証明できなかったのです(健診で寿命が延びるようなことはないと結論づけています)。
厚生労働省も効果がないことは重々承知です。
なぜなら、厚生労働省研究班は定期健康診断で有効だったのは「血圧のチェック」と「酒タバコの問診」のみであることは認めているのですから。
それなのに企業の健康診断を義務化するなんて酷いです。
被爆を恐れて健康診断をしたくない人に対しての人権侵害ではないのか。
[参考記事]
「胃のバリウム検査で癌になるのは本当なのか」
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