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乳がんのホルモン療法がスタート。子供を授かるため期間を3年に短縮

 

この記事は「乳がんの放射線治療が始まる。断端陽性でしたが、8年間良好」の続きです。

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  私は乳がんの一部温存手術を受けた結果、ホルモン受容体陽性と分かりました。放射線治療は、30回照射があったので、乳腺クリニックの主治医と相談をして放射線治療が終わってからホルモン療法を開始しました。

 治療の前に主治医から「今後、妊娠を希望しているんですよね。抗がん剤ではないのと、年齢が若いので、ホルモン療法の後に多分生理が戻ると思いますが…患者さんの中には治療前に卵子を冷凍保存する人もいらっしゃるので、それもひとつの方法ではあります。」と聞きました。

 治療後の心配はあったので、詳細を聞くと卵子の冷凍保存は金額が高いと聞きました。治療開始の時期は31才で、ホルモン療法のみで抗がん剤はしなかったので念のため卵子の冷凍保存を出来たらいいかな?と思いましたが、先生に「必ずではありませんが個人差があるので、わかりませんが、あなたぐらいの年齢ですと、大体はホルモン療法の後に生理が戻っています。卵子の冷凍保存は金額も高額です。」と聞き、卵子の冷凍保存は金銭面で諦める事になりました。

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ホルモン療法の期間について

 乳がんのホルモン療法の標準治療期間は5年と聞きました。ですが、結婚したばかりで今後子供を授かれたらなぁという気持ちが強くありました。当時31歳の私が36歳までホルモン療法をすると、その後、妊娠の可能性が下がるのではないか?と不安がありました。ですので、「治療の期間を少し短くならないでしょうか?」と相談をしました。

 乳腺クリニックの主治医は「経過を見ながらになりますが、5年ではなく2~3年治療し、一旦お休みするという方法もあります。」と説明をしてくれました。この言葉を聞いて「よし、治療の期間中はしっかり病気を治す為に頑張るぞ!!」と前向きになる事が出来たので、ホルモン療法を2~3年する方向で決定しました。

 夫は子供がいなくてもいいんだし、しっかり5年治療をした方が良いのではないか?と心配をしてくれましたが、私の意志は経過が良いなら子供の事を考えたい気持ちの方が大きかったのです。

ホルモン治療が始まる

 乳がんのホルモン療法は閉経前と閉経後では使用する薬の種類に違いがあります。私は閉経前でしたのでLH-RHアゴニスト製剤のゾラデックス3.6mgを28日間(生理の周期と同じ)に1回、皮下注射をお腹の前部分にしました。

 このゾラデックスの注射の後は、投薬された部分に違和感があり、座って圧迫される姿勢になると鈍い痛みも感じました。徐々に作用が表れる薬だそうですが私はその日のうちにほてりやのぼせの症状を感じました。 ゾラデックスをスタートしてから3週間後ぐらいくるはずの生理の予定がこなく、止まりました。

 ゾラデックス3.6mgは薬価が高いので、3割負担でも会計は15,000円ぐらいでした。これが28日に1回ですので、月始めと月末の2回ある月は病院代金が大変でした。

同時にスタートしたノルバデックス

 ゾラデックスの皮下注射と同時に飲み薬のノルバデックスの1日1錠服用がスタートしました。金額は28日分で3,000円ちょっとでしたので、1錠100円ぐらいでした。

 ゾラデックスの皮下注射とノルバデックスを飲み始めて1ヶ月ぐらいは生理が止まったぐらいで他には特に気になる副作用は感じませんでしたが、2~3ヶ月あたりから体重が増えいき、5~6キロ体重が増えました。食を含めた生活習慣は服用前とほとんど変わらずですが、むくみと体全体が重くなった感覚がありました。

 他には更年期障害と同じような症状が目立ち、急に顔のあたりがカーッと暑くなり、大汗をかいたり、のぼせたり(ホットフラッシュ)、そして理由もないのに急にイライラして不快な気持ちになったりしました。今まで経験した事がなかったので治療の為で仕方がないとは思うのですが、嫌だな…辛いなぁと落ち込む1年目でした。

 ホルモン療法2年目辺りからは、関節のこわばりの症状が気になりました。朝起きると手の指をすぐに広げられなかったり、ずっと同じ体勢でいてから動こうとしても急には動けません。体が思うように動かせないもどかしさを感じました。例えば車で移動して暫くしてから目的地に到着しても車から降りてスタスタといつものように歩けません。膝の関節がこわばり、小股でゆっくり動かすのがやっとの状態です。ただし暫く歩いていると動くようになり、いつものようにスタスタと動かせるようにはなります。

 他にも目の霞みや目の乾燥が気になりました。眼科に通院をして目薬を処方してもらい、目の症状はだいぶ和らぎました。

 ホルモン療法の経過は良好で2年が過ぎ、乳腺クリニックの主治医にあなたの場合はあと1年は続けてお休みがいいと思いますよ。」と言われ、あと1年続けて3年することになりました。

ホルモン療法の3年目は辛かった

 ホルモン療法の 3年目は体重がどんどん増加していき、治療前の体重より12~14キロ増加したので容姿もだいぶ変わってしまいました。さらにのぼせを強く感じるようになりました。

 乳腺クリニックの主治医に「更年期障害の症状の副作用が辛いんですが、何か薬でどうにかなりますか?」と聞くと、「ホルモンが減って更年期障害の症状が出てるので増加すると落ち着くとは思いますが、ホルモンを足すわけにいかないしね。漢方薬もありますが、効果は個人差がありますし、大きく効果があるものではないと思いますよ。」と聞き、薬や漢方薬で緩和は難しいのかと思いました。

 そこで、インターネットや本を読んで私が試したのはホットフラッシュにミントが良いという情報を見つけて体がのぼせたり、急にカーッと暑くなった時にはミント味のタブレットを口に入れてみることにしました。するとほてりの時に落ち着く感覚があったので、暫くはミント味を好んで口にしていました。

ホルモン療法を3年行なって

 ホルモン療法を3年行ない、経過は良く「3年ホルモン療法をしたので一旦お休みしても良いです。お休みしながら、経過観察をしていき、もし何か変化があったらまた治療再開になります。」と最初に釘を刺されました。治療を一旦終えられ本当に嬉しかったのですが、標準治療は5年なので3年で問題ないのか?と不安もありました。

 また、もう1つ言われのが「薬を止めてまず体から薬を抜くのに半年ぐらいかかるので、お子さんの事はその後ですね。」でした。

 ホルモン療法が終わり、約3ヶ月で生理が戻ってきたので、ホルモン療法後そのまま閉経にはなりませんでした。一旦ホルモン療法をお休みして、子供を授かるチャンスを貰えた事は本当に嬉しかったです。こちらの乳腺クリニックの主治医と出会えて本当に良かったと思います。

続きは「乳がんの放射線療法とホルモン療法を終えて高齢での妊娠、出産」

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