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右乳房乳がんの一部温存手術をしたが、断端陽性でした

 

この記事は「病理検査の結果、乳がんでした。全摘か温存どっちを選ぶか悩んだが..」の続きです。

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 私は乳管内乳頭腫の切除手術の時に行なった病理検査をした結果、右乳房に初期の乳がんが見つかりました。乳管内乳頭腫の手術から2週間後に今度は乳がんの一部温存手術をする事になりました。

 主治医には「乳管内乳頭腫の手術の時に切ったところを今度は少し大きく切るけれども傷の数は増えない」と説明がありました。手術を全摘か一部温存手術かで迷いましたが、まず温存手術を受けてみて様子をみたい気持ちが強くなったので一部温存手術に決めました。温存手術をしてからどうしても全摘になるという結果になっても状況を受け入れやすいのではないかと感じたのも一部温存手術を決めた理由のひとつでした。

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手術の為に前日に入院

 入院と退院後の自宅療養を含めて会社に約3週間のお休みをお願いしました。

 明日の手術の前に準備があるため前日に入院となりました。入院当日、案内された病室は大部屋で自分を含めて5人。みんな同じ乳がんで入院されている方でした。自分の症状について話をしたり、聞いたりして緊張が少し和らぎました。

 共有の洗面所で会った患者さんの女性に声を掛けられ「明日温存手術で入院しました。」 と伝えると「私は温存手術をする前に今、抗がん剤で癌を小さくしているところでね…。」と聞き、手術前に抗がん剤をされている患者さんがいる事を私はこの時に初めて知りました。

 同室の患者さんたちも症状は人それぞれ違い、私は右乳がんで温存手術でしたが、左乳がんの方、両方の胸に乳がんが見つかって同時に手術をする方、自営業のお仕事があるため自ら全摘を希望して退院後の放射線治療をしない方、他県の方で小さい子どもがいるので短い期間の入院希望でこの病院を選んで手術をする方……と同じ病気でも様々な症状、事情がありみんな自分の病気と向き合っているんだなと感じました。

 入院前は周りに同じ病気の方は私はいなかったので、一緒に頑張っている人が身近にいることがわかって励みになる部分と今後どうなるんだろう…という不安な気持ちが両方ありました。

 翌日の手術の準備のため、外来患者さんの診察が終わった後に私の診察があり、翌日の手術の時に切る箇所にマジックでマーキングをしました。前回の乳管内乳頭腫の術後に麻酔の影響で吐き気があったので、その事を伝えましたら、吐き気止めの処方をしてくださることになり少し安心しました。

 そして、手術前日の病院での入浴の時に「今日でこの胸ともさようならなんだなー。」と寂しい気持ちになりました。手術の前日夜はぐっすり寝るように睡眠薬を処方されてから寝ました。

乳がんの温存手術と術後

 手術当日は朝いちばんの手術で9:30からでした。その前に家族が来てくれたり、術前で下剤をしてトイレに行ったりとバタバタとしてあっという間に時間になりました。

 手術は今回で2回目でしたので気持ちに余裕はありました。麻酔をされたところで記憶がなくなり、目が覚めた時には回復室でした。この時にはかなり痛かったので、痛み止めを利用しながら翌日まで過ごしました。

 術後に困ったことが2つありました。足には血栓症予防のための自動で動く機械(フットポンプ)がつけられていましたが、音がうるさいので寝不足になりました。手術の翌日朝の回診後に血栓症予防の機械がはずれて、尿管の管も外されて自力でトイレに行けるようになりましたが、それまでは我慢の連続でした。

 もう一つはトイレの問題です。手術後の当日夜に、ベットの上で大の方のトイレがしたくなってしまい、看護師さんに相談をしたら、「していいよ」と温かいお湯が入った洗面器のような入れ物をお尻の下に入れてもらいました。隣に患者さんもいますし、トイレ以外でする恥ずかしさがありました。

術後のリハビリ

 傷口の痛みは数日続きましたが、早速手術の翌日から稼働域はまだ小さいですが、リハビリも開始しました。看護師さんには「傷みを我慢してリハビリするより、傷み止めを飲んでリハビリしたほうが良いよ」と言われたので、痛み止めを飲みながらリハビリを頑張りました。

 センチネルリンパ節の切除もしたので、脇の下に傷があり、突っ張り感であまり動かせませんでした。正直なところ以前の生活に戻れるのか不安になりました。段々リハビリで稼働域広がり、少しずつですが回復している兆しを感じました。

断端陽性

 乳がんの一部温存手術の時に行なった検査結果は入院中に出ましたが、癌がすべて取りきれた訳ではなく、断端陽性でした。

しこりを含めて乳腺の一部を切除した場合、肉眼では大丈夫と思っても、顕微鏡で調べてみるとおもいがけず癌細胞が拡がっている場合があり得ます。このため、通常の手術では、切除した標本の端(断端)を調べることにより癌の遺残の有無を判定しています。断端にまで癌がみられる場合(断端陽性)には、再切除が必要とされています。

東京慈恵会医科大学より引用

 手術をした病院の乳腺科の先生には「今後どうするかは通院している乳腺クリニックの先生と相談するように。」言われました。今回の手術で終わりではなく、何かまたあるのかな?再手術になるのかな?とこの時には不安を覚えました。

 退院してから乳腺クリニックの先生のところに行き、断端陽性ではあるけれど、すぐに再手術ではなく放射線治療を通常25回に追加照射5回プラスして30回し、ホルモン陽性だったのでホルモン療法を行って経過をみてみましょうと決まりました。

 断端陽性という部分は私も気になりましたが、やれる治療を頑張って、それでもダメなら再手術で全摘だって仕方がないなとここで覚悟が出来ました。後は自分に出来る事を頑張っていこうと前向きに考えれるようになりました。

続きは「乳がんの放射線治療が始まる。断端陽性でしたが、8年間良好」

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