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熱性けいれんの薬ダイアップの副作用で歩行失調と言語障害に

 

この記事は30代の女性に書いていただきました。

…………….

 息子が当時2歳の冬の時期。朝から熱が出たのでいきつけの小児科へ。薬をもらって帰宅して、お昼寝させていました。

 お昼寝中、一回いきなり起きたので様子を見ると痙攣していました(後から聞くと熱性けいれんだそうです)。ママを探すかのように手を伸ばしてきました。しっかりとした意識はありませんでした

 すぐに抱きかかえると痙攣はすぐに収まったのですが、口から泡ふいて、体に力も入っていなく、ぐったりしていました。呼吸はしていましたが、何度呼びかけても反応がありませんでした。初めてのことでびっくりして救急車を呼びました。そのときすでに40度を超える熱でした。

 救急車の中では呼吸しているのか心配でずっと確認しながら見ていましたが、その内に救急病院に着き、すぐ診察してもらいました。

熱性けいれん(熱性痙攣)は乳児に見られる発熱時のけいれん。けいれんを起こすがてんかんではない。6か月から5歳(60ヶ月)の乳幼児期に多い。男女差なし。

ウイキペディアより引用

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ダイアップを処方

 運び込まれた病院ではけいれん止めのダイアップという薬を息子に処方しました。この薬はおしりから入れる座薬タイプです。「また数時間後、入れてください」と言われ、薬をもらいました。

 診察を終え、帰宅しようとしたのですが、その時少し違和感を覚えました。今までの喋り方と違う…ろれつが回っていなく、目はとろーんとしています。この時には、けいれんのせいだから、少しずつ症状は収まっていくのではと思い、そのまま帰宅しました。この時には「薬の副作用」なんて言葉は一切思い浮かびませんでした。

救急病院へ

 言われた通りの時間が来たので またダイアップを入れました。それでもまだ、ろれつが回っていない喋り方。目はとろーんとしたまま。そして食いしばるような仕草。そしてフラフラして歩行が安定しなくなっていました。

 次の日になってもまだそのままでしたので、これはおかしいと思い、急いで同じ救急病院へ。病院では「ダイアップは副作用があるからそのせいかもしれない」と言われました。キツイ薬でけいれんを止めているから、そういう副作用が出る場合があるとの説明でした。

 けいれんしてから3日経ってもまだフラフラして歩けないので、他の脳外科に行き、脳の検査をしました。MRIを撮ってもらいましたが、異常ありませんでした。今までの症状はやっぱりダイアップの副作用のせいなのだとその場で確信しました。家に帰ってダイアップの副作用を見ると息子に当てはまる項目がありました。それは歩行失調、言語障害です。「やっぱりそうだったのか」とさらに確信を深めました。

いきつけの小児科へ

 いきつけのとても親切な小児科があるのですが、この先生の言っていることはほぼ当たります。回復してきたばっかりなので電話して聞いてみると、けいれんを複数繰り返す場合に使う薬がダイアップ。1回のけいれんで使うことはまずないとの説明でした。けいれんは一度なるとまたなりやすく、なりやすくなった子に使う薬だと。

7歳になった今

 7歳になった今、けいれんの心配はなくなりましたが、これまで育児をしてきた中で一番恐ろしい体験でした。

 みなさんのお子さんもなる可能性はあります。けいれんをして泡をふいていて、意識がなかったら誰もが焦ると思います。その時のために熱性けいれんのこと。そして薬の副作用があることを知っていただけたらと思います。

 もし熱性けいれんになって、そして薬の処方がダイアップだった場合、副作用がある可能性がある事を覚えていてほしいと思います。

[補足]
 私はこのサイトの運営者ですが、この記事は体験談として30代の女性に書いていただきました。

 このお子さんのけいれんの原因は何だろうかと考えると私は一番最初に書かれていた「息子が当時2歳の冬の時期。朝から熱が出たのでいきつけの小児科へ。薬をもらって帰宅して、お昼寝させていました。」が関わっていると思います。つまり、この時に抗ヒスタミン薬が処方されて、それがけいれんを引き起こしていた可能性があります。この記事を書いてくれた女性はいきつけの小児科医を信じていますが、けいれんの原因を作ったのはこの方かもしれません。

 参考になる記事がありますので、以下を読んでみてください。

抗ヒスタミン薬は局所のヒスタミン受容体(H1受容体)と結合し,鼻水や痒みを抑制します.鼻風邪,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,蕁麻疹などによく処方されます.ヒスタミンは,本来,痙攣抑制作用を持つ神経伝達物質です.抗ヒスタミン薬が脳内へ移行してヒスタミンの働きを妨げると,痙攣が誘発されやすくなってしまいます.

発熱で救急外来を受診した小児(平均年齢1.7-1.8歳)を対象とした臨床研究では,抗ヒスタミン薬の内服率は熱性痙攣が認められた群では45.5%で,熱性痙攣を認めなかった群の22.7%の約2倍でした.

当院では2012年9月以降,鎮静性抗ヒスタミン薬の処方を一切行わなくなりました.すなわち,感冒時は第1世代抗ヒスタミン薬を含む全ての抗ヒスタミン薬の処方を止め,アレルギー性疾患の処方では抗ヒスタミン薬を軽度鎮静性または非鎮静性のものに切り替えました.2008年から2013年までの熱性痙攣予防薬「ダイアップ坐剤」の処方人数,本数,薬用量を集計したところ,抗ヒスタミン薬の切り替え後にはダイアップの処方が切り替え前の約50%に減少していました.

「はしもと小児科」より引用

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