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乳がん体験記森さん⑨恐くて見れなかった術後の傷と対面

 

この記事は「乳がん体験記森さん⑧とうとう乳がんの手術の日です」の続きです。
………………….

手術から3日後、脇の下のドレーンが抜けました。
4日後には、シャワーに入りました。
この時、初めて自分の傷と対面しました。
今まで、怖くて見られなかったのです。
鏡に映った姿は、左乳房がないので、変な感じでした。
傷の長さは、手を開いた時の親指から小指までくらいで、一本の線で脇の下までつながっています。

傷は、縫ってあるのではなくて、医療用の接着剤のようなものでくっつけてあるのだそうです。
今の医療技術はすごいなーと思いました。

後は、退院まで回復を待つだけです。
ベッドでごろごろしているだけで、食事が出てくるのですから、骨休みのつもりでゆっくりすることにしました。

やがて、1週間の入院期間が過ぎ、退院することになりました。
夫に迎えに来てもらい、実家にいる娘を迎えに行き、我が家へ戻りました。
退院しても、まだまだ、腕は動かず、体力も落ちていますが、家事はリハビリになるということだったので、無理をしない程度に、いつもの生活に戻っていきました。
ただ、腕が動かないのでハンドルが切れず、車の運転はできません。
同じ幼稚園に通う子供がいる隣家のママさんが、幼稚園の預かり保育の送迎をしてくれました。
また、友達に買い物や子供の遊び相手でお世話になりました。

今回の入院では、本当に周りの人達に色々な面で支えてもらい、感謝でいっぱいです。

退院から1週間後。
傷のテープを貼りかえるために、病院へ行きました。

そしてそれからさらに1週間後、病理検査の結果を聞きに病院へ行きました。
その結果、ホルモン治療をすることになりました。

私の乳がんは、女性ホルモンに依存して増殖するタイプのものだったからです。
注射で生理を止め、薬で女性ホルモンの分泌を抑制して、がんができるのを防ぐという方法です。
治療は、5年間続きます。

今後の通院は、注射と薬の処方のため、3か月おき。
半年ごとに検査もあります。
注射はお腹にしますが看護師さんが一瞬で終わらせてくれるので、注射自体の痛みはそれほどではないのですが、注射の前にアイスノンをあてて冷やすので、それが冷たいのと、注射をした日は、その部分に1日痛みがあります。

薬はノルバデックス20という抗女性ホルモン薬で、毎朝1錠ずつ飲みます。
飲み始めの頃は、副作用からか、頭痛や関節痛がありました。
医師に言うと、副作用のない薬だからと取り合ってもらえず……その点、薬剤師さんの方が理解してくれました。

手術から1年以上が経過し、今は、病気を経験する前よりも、元気に過ごせているようです。
何より、食事には気を使っています。
体にとって、本当に必要なものを食べ、不必要なものは極力摂らないようにしています。

なぜ、乳がんになったのか……原因はわかりません。
でも、心当たりがあるのです。
若い頃の食生活が、あまり褒められたものではなかったのです。

それと、朝食はパン食。ヨーグルト、チーズ、バターなどの乳製品が大好き。
調べてみると、乳製品は(乳がんには)よくないという記述が多いので、医師に訊ねると、1日に1ℓの牛乳を3本飲まない限り問題はないとの答えでした。
何が正しいのか、わかりません。
それに、今でも、パン食はやめられません。
でも、ヨーグルトは豆乳で手作りするなど、工夫しています。
それから、体力をつけようと、できるだけ歩くようにしています。時間ができた時には、夫とハイキングにも出かけています。
夏に手術をして、年内いっぱいくらいは、手がまっすぐ上に上げられませんでしたが、家でリハビリとストレッチを行って、普通に動かせるまでに回復しました。
傷の部分は、触ると、痛みのようなしびれのような違和感が、今でもあります。
夏場は、すぐかゆくなるので困りました。

それでも、この春には、久しぶりの絵の作品展を開催することもできましたし、念願だった文章を書くという仕事もさせていただいています。
教会の日曜学校でも教師をやらせていただいていますが、それも手術後早い段階で復帰して、続けています。

そんなこんなで、忙しい毎日ですが、時には休み、家族や友達との時間を大切にし、これからも精力的に頑張っていこうと思います。
再発に対する不安は、あります。
確かに、大変な経験ではあったと思います。
でも、たくさんのことを学ぶことができたのも、事実でした。
このことが、いつか誰かの役に立ち、少しでも、誰かの痛みに寄り添えるようになるなら、と願っています。

終わり

[参考記事]
「乳がん患者の8割は朝、パンを食べている」

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